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September 1, 2004 アーカイブ

September 1, 2004

ミイラ取りのミイラ

 うーん。音的に怖い。昔兄貴たちにご飯だよとつげに行ってやつらの部屋のジオラマ作りにはまってそのまま参加して,かこちゃんが飛んできて「こら!それじゃあミイラ取りのミイラじゃないの!」って怒ってた。初めて聞いたときのインパクトって言ったらなかった。ちょうどそのころ「アトランティスから来た男実写版」,とか「透明人間実写版」,とかなんて題名だか忘れちゃったけどミイラとドラキュラとフランケンシュタインとなんだかが勢ぞろいして出てくる映画(モノクロ)が目白押しで,そのホーンテッドマンションみたいなのがちょー怖くて,そのおかげでミイラってのはかなり怖いイメージがある。

 大抵そういう映画は日曜日の昼過ぎぐらいにやっていて,午前中に起きて近くの池田の山に遊びに行って芹を摘んだり竹の子掘ったりして散々遊んだ後に,おなかすいたーって帰ってきて,縁側からそのままじーさまの部屋に走りこんだら,午後のけだるいどよーんとした空気の中で電気もつけずにかこちゃんがそういう映画を観てたりして,こわっ,って感じだった。普段あまり家にいない父親がそういうのを見てたりすると,余計怖かったりして・・・。

 近くに同じ年齢層の子供はちらほら住んでいたけれど,地元の小学校に通っていなかったこともあって,あまり遊ぶことがなかった。だからおじいちゃんと散歩したり山に行ったりすることが多くて,竹の子掘りもそんな感じに行っていたわけ。あるとき,竹の子掘ってたら,知らない大人が来ておじいちゃんとなんか話しをしてた。うちのおじいちゃんがあたしの知らない大人と話をしているのはあまり見慣れない光景なので,どきどきしながら離れてみてたら,おじいちゃんが「帰るぞ!」っていう。しかもちと,怒り気味で。怖くなって小走りでおじいちゃんの後ろにくっついて,振り返り振り返り帰った。

 どうやら,われわれは私有林に入って勝手に竹の子を取ってたらしいのね(爆笑)で,持ち主がきて怒ったと。で,その後の顛末が可笑しくて,おじいちゃんはまた何度か山に行ったらしく,ちゃっかりその山の持ち主と仲良くなって,足しげく今度はその持ち主に会いに行ったりしてた。あれ?今日もいない,と思うとその人に会いに行っていることが度々あった。歳をとってからとっても仲良くなる友達が出来るって,ちょっといいなと思う。だけどその人はおじいちゃんよりも先に亡くなってしまって,そのときにやっぱりおじいちゃんは怒っていて,いまでもうっすら覚えているけれど,そういう形でしか表現できなかったんだろうけど,とっても哀しかったんだと思う。

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