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April 8, 2006 アーカイブ

April 8, 2006

歴史と破壊とエネルギー

 先日「丁寧であること」について書いた。読んだ方々からいくつかメッセージをいただいて,案外みんな丁寧であることについていろいろ考えていらっしゃるのだと感じた。
 推進力や,今の現状を打破するためのエネルギーとか,今をとにかく何とか生きるエネルギーとかそういうのはとても大切だ。よい悪いは別として。それは個人レベルでもそうだし,社会と言うレベルでもそうだと思う。社会というのは面白い仕組みをしていて,単に個々人の集合体ではない。エネルギーという言葉を取ってみたら,日本がエネルギッシュだった時代と言うのはやはり高度成長期で,今の日本のあり方とは全く違ったんだろうと思う。その時代を知らないのであれこれ推測でしか語れないけど。周りにも気を遣いつつ,前にも進むというのはなかなかできそうでいて,難しい。
 たとえば,公害問題。いろんな写真やビデオを目にしたり,実際調べたりすると今はたやすく公害問題について知ることができる。利潤を追求してそこから生まれた弊害によって広い範囲にわたって大きな深い傷跡を残した例である。後で振り返ると「その時点でやめればいいのに」と思えるんだけれど,イケイケのときはそれに水を差すような意見や行為というのは歓迎されないし,たいていは大きな権力によって握りつぶされたりするんじゃないかな・・・。
 歴史を振り返ると,そこからさまざまな反省が浮かび上がる。それと同時に,素晴らしさにも目が行く。私はもちろん今の日本に生きているのだから,懐古趣味的にあれこれ述べているわけじゃない。過去を振り返ってそこから学ぶという行為の必要性をもっと感じるべきなんじゃないかと思うわけです。これは日本に限らず。日本は日本の過去から学ぶだけではなく,他の国の過去や他の国の今から学ぶ必要性がある。
 人間は,とても頭がよくて,とてもおろかな生き物だ。よりよく生きるという目的のために実はとても大きなものを損なっていたりする。個人レベルでもそう。博愛主義には到底なれないけれど,自分がとった行動が今,これからにどういう影響を与えるかはわからないとしても「あ,しまったやべーな」とわかった時点で真摯に,素直にフィードバックを効かせるという行為は大切なんじゃないかな?なかなかそれができないのだが。こと社会というレベルになるとさらに難しくなる。となると会社のトップや政治のトップの素直で真摯な態度が会社や国家の未来を決めるわけですなぁ・・・。つまりは,そのトップを選ぶ我々にも責任があるわけですなぁ・・・。すごいことだ。

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