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December 2006 アーカイブ

December 1, 2006

世界エイズDay

 今日は世界エイズDayです。あれこれ考えたこと書くべきことは沢山あるきがしますが,長文で言いたいことが薄れるのは本意ではないので,なるべく簡潔に。

 日本ではエイズ感染数が確実に増えてきています。薬剤エイズ問題などの深刻な悲しい状況もあります。10代20代の感染者数も増えてきています。その現状をもっと知って意識して欲しいと思います。家族,友人,恋人,隣人,知人,すべての人が幸せであるように。祈りをこめて。

December 3, 2006

継続はチカラ

 今日はAkagi Cafeで小美濃真弓ボーカルクラスの発表会でした。実は昨年も別の場所でお手伝いしているのでお弟子さんたちの歌声は2度目。1年ぶりに聴く皆さんの歌声は,確実に上手になっていました。継続はチカラなり,だなぁとほんとしみじみ感激しました。
 ピアノ岩谷泰行さん,ベース幡野謙二さん,ドラム佐藤康郎さんでしたが,妙に息がぴったり。聴けば3人そろって演奏したのは初めてだそうで・・・すごいですね。私もちゃっかりと2曲歌わせてもらっちゃいました。すごくよい発表会でした。また来年も皆さんの歌声を聞きたいなと思って帰ってきました。
 帰ってきてから家でブリ大根と豆腐のスープとさばの塩焼きを作って玄米ご飯で食べました。心が少し優しくなりました。明日からも頑張ろう。

December 4, 2006

パンを焼く

 えーと。パンを焼くのが好きだ(と,どっかで発言していると思う)。パンを食べる幸せとパンが焼きあがるときの幸せとどちらがすきかといわれたら,焼きたてのパンを頬張る瞬間かもしれないけれど,パンが焼きあがるとき,を選ぶ。私は食いしん坊なのでパンが取り立てて好きだとは言わない。炭水化物&主食としてはうどんもごはんもお好み焼きもラーメンも,その他もろもろ大好きである。だからパンが,好きだとは言わない。ところがパンを作る作業がものすごく好きである。実家にいたときはスーパーオーブンがいたのでいい感じにパンを焼くことが出来たのだが,今の家ではトースター機能ぐらいしか付いていないオーブンなので,パンをいけてる感じに焼くには,少しパワーが足りない。
 あれこれ悶々としているうちに,友人から要らなくなったパン焼き機をもらった。よほど,パンを焼きたいだのなんだのうるさかったに違いない。もしかしたら要らなくなったパン焼き機じゃなかったのかもしれない。記憶にないけど,パン焼き機をくれ!と強要したのかもしれない。いずれにしろ,我が家に結構初期型のパン焼き機が来た。もちろん,使った。まぁ使うまでにはモルトシロップを探したりいい粉を探したりしてたんだけれど,めんどくさくなったので普通の粉と普通のドライイーストを購入した。
 ミキシングから自分でやるわけじゃないからその楽しみはないけれど,少しでもパンを焼いている気分を味わうにはもってこいの製品だ。パン焼き機を考え付いた人,ほんと偉い!思わずパン作り熱が再燃して,近所にある古道具屋にオーブンを探しに行ってしまった。ないだろうと思って入ったら,あった。結構高い。古道具なはずなのに。しかも天板がないときた。つかえなぃよそれ・・・。しかも電気・・・。オーブンはガスが何と言ってもベストです。普通の家には置けないか・・・。お財布としばらく相談しよう。と理由をつけて買わずに出た。
 パン焼き機のよい使い方は,なんといってもやっぱり1次醗酵までやってもらってその後形成してお好みのパンを焼くところにあるのではないか。あーん,やっぱりそのためにもオーブン欲しいかもぉぉぉぉ。まてよ,となると,オーブンの上にいつまでもプリンターを乗っけて底を溶かしているわけにも行かないので(焼きイモの顛末参照)・・・リサイクルセンターに行ってきました!プリンターもPC本体も乗せられるパソコンラックを見に行こう!というわけ。って,すべてパンを焼きたい衝動から始まっている行動だってところがおかしい(笑)お気に入りのリサイクルセンターに行ったら,いい感じのパソコンデスク!わーい,これ買ってく!と思ったら「売約済み」の張り紙。ちぇ。他にも2台パソコンデスクがあって,それらは金属でした。見目が無機的よねぇ,と考えあぐねていたら,リサイクルセンターのおじさんが「木のものよりも金属のほうが強度的にオススメだよ」と言ってくれました。その後に「パソコンラックは結構出るから,またゆっくりきなよ」だそうで・・・その言葉通りにしました。ほ。衝動買いせずにすんでよかった。
 そしてその脚で携帯ショップに行き,あ,これはパン焼きとは無関係なんだけど,親友に新しい携帯をプレゼントしようと思ったからで,その後携帯ショップを出て,さて電気屋へいくか,と思って曲がったらそこにカルディーがあるではないですか!カルディー大好きなんですよ。あれこれいい感じのものが売ってるでしょ?寄るつもりはなかったけれど,躊躇せずに店内へ。そして2階のパン材料コーナーへ・・・アホだ・・・買ってしまいました。胚芽とか。ライ麦とか。干しぶどうとか。えへへへへ。なに焼こうかな。。。わくわく。
 そして電気屋へ。ここはパン焼き機の新しいの,とかオーブンの新しいの,とか見ないようにしてテレビアンテナケーブルを購入。お店のおじさんのすごく丁寧な対応に感動して,靴屋とユニクロへ。途中で帽子屋さんにもよったけど。でも何も買わずに帰ってきました。久しぶりに個人的な用事で出歩いたなぁ・・・。
 でも今日やろうと思っていた用事は2/3ぐらいしか終わってない。明日にしよう明日に。明日できることは今日やらない。あれ?なんか変だがまぁいいか。後でパン作ろーっと。。。笑

December 5, 2006

何かに必死になったことはありますか?

 天才は一握りだとして,大抵の人は努力をしないと結果は出ないことになっている。みんなはどうなのかよくわからないのだけれど,私は,努力が苦手である。努力スイッチみたいなのがあって,それが入ると努力している感覚すら麻痺して何日でもそれをやり続ける。ところが。その努力スイッチというのは今までの人生の中で数回しか入ったことがない。いつも,妙にさめた自分がいて「努力してるって状態とは程遠いよ君」と言っている。努力スイッチが入ったときは,この「妙にさめた自分」がいないわけ。
 外側から見ると,「すごい努力してる」とか「まだまだ足りないよ」とか,いろんな評価がくだるのだけれど,自分自身の中でその努力スイッチが入った記憶はあるので,その状態になっていない限り,私は「必死になって努力している」という状態だとは自分のことを認識してあげられない。
 よく,体を鍛えている人だとか,何かで大成している人だとか,そういう人はものすごい努力をしているように見える。しかも,しばしば努力している感じ。体を鍛えている人とか仕事で上り詰める人とか,ものすごくストイックに努力する姿を目にすることがある。そういう人は努力スイッチを頻繁に入れることが出来るんだなぁ・・・,などと自分の尺度で考えてみたりする。ストイックさが足りないのかなぁ・・・などと玄米ご飯を食べたりしながら考えてみる。没頭する条件というのを分析してその状態に自分を追い込めばいいのかも??結局は他人と比べてどうだとか,外側の評価だとか,そういうこととはまったくかけ離れたところに究極の努力というのは存在するのだろうなぁ。スイッチ入ってるときそんなこと考えも及ばないしね。努力してないときは,他人と比べてどうだとか,外側の評価だとか,そういうのがやけに気になったりする。
 好きなことをしているときのことを考える。たとえば私は池波正太郎だとか北方謙三だとかの作品を時々読むのだけれど,前の日2時間ぐらいしか寝ていなくても,読み始めると先へ先へ読みたくなる欲望が強くてちっとも眠くならない。ところが,あまり好ましくないことをやらなきゃならないときは,前の日十分に睡眠をとっていたとしても,ほんの少ししか進まなくてもさっさと眠くなる。好き嫌いにかかわらず没頭できればいいのだが。。。逆を返すと,没頭できない,努力スイッチが入らないことは「あまり好ましくないことをやらないきゃならない」状況なのか??あれ?でも,努力をする状況ってのは大抵は「現状では不足」だから努力をするわけで好き・嫌いのカテゴリーでは分けることが出来ないのかも。われをも忘れて没頭して努力をする状況に没頭できればいいのか・・・うーん,ぐるぐるぐるぐる・・・虎になるほど(『山月記』ね)努力したい。とか,書いているうちは,まだ駄目ですが(苦笑
 

December 8, 2006

Anything but love

 今日の夜はライブです。ピアノ田山勝美さん,ベース谷克己さん。Akagi Cafeのオープニングイベントで素敵な演奏をしてくださったお二人とAkagi Cafeでライブです。すっかりクリスマスめいたカフェにどうぞ遊びに来てください。

 お二人の,とにかく愛に溢れた演奏をお楽しみに♪

2006年12月8日(Fri.) @Akagi Café 19:30~ MC ¥ 1,500
Winter Sweet Jazz Night

愛に満ちたSweetなステージがあなたの心を温めます。

時間:19:30-20:30/21:00-22:00
出演:Pf:田山勝美,B:谷 克己,Vo:藤野めぐみ
MC: \1,500

アカギカフェ:03-3266-7707 最寄り駅:東西線神楽坂1番出口

December 10, 2006

涙が出るほど

 先週金曜日,Akagi CafeでKatsumi Brothersとライブでした。ピアノ田山勝美,ベース谷克己,だから
Katsumi Brothers。寒いなぁと思いつつカフェに着くと谷さんはすでにいらしていて,いつものようにベイビーフェイスでニコニコ。谷さんの顔はいつも福々しい。結構ありがたい顔をしているきがする。
 あれこれ譜面をそろえているとふらりと現れた田山さん。そのままつかつかとピアノに寄るといきなりバラードを弾き始めた。なんと言ってよいものか・・・その音色の愛に溢れた感じは,思わず目頭が熱くなるほどなのです。
 私はいつも,ライブに来てライブに参加しているアーティストやお客さんやそのお店のスタッフやそういったその場を共有する人たちの中で,一番の幸せモノだと感じる。ああ,この場に存在できてよかったと思う。いきなり始まった田山さんのバラードも完全に私のハートをノックアウトでした。谷さんは田山さんのピアノに合わせてベースを弾いていて,私は譜面をそろえるのも忘れてしばらく聞きほれていました。
 のんびりとはじめたライブも,お二人の音に対する愛情で火をつけられて素敵なものになりました。谷さんのアルコ,大好きなのですが田山さんと谷さんのアルコで繰り広げられたインストは,このまま歌わずに余韻にしばらく浸っていたいぐらいでした。
 懐かしいお友達もきてくださって,また始めてのお客様も来て下さって,楽しいライブになりました。皆様に深く感謝いたします。このメンバーでまたやりたいな・・・。
 さて!週明けの月曜日は久しぶりの田村バンドライブです。成長した姿をメンバーに感じてもらえるかな??電気モノもやるようなので楽しみです!アーリーアメリカンのたたずまいのラフアンドスティングもすごくいかしてます。ぜひいらしてくださいね!!

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December 12, 2006

久々の

 メンバーとライブでした。日之出町のラフアンドスティングというお店。選曲も音選びも面白かったです。たむちゃんのコード選びもいつもに増していけてました。たかさんのドラムはじけてました。哲さんのベースはグルーヴがいい感じでした。このメンバーでがちっとリハできる時間があったら,いいのになぁと思いました。近くから,遠くからお客様が来て下さって本当にありがたかったです。

December 13, 2006

落ちてくる

音が落ちてくる
街に
道に
木々に
海に
あたしに
あなたに

まるで何かが始まるように
ふわりと落ちてきて
深く深くしみこんで

あたしは
愛を見つける

悦びにも満ちていて
哀しみにも満ちていて
きらきらしたり
色褪せたり

それでも絶え間なく
音は落ちてきて
心を満たす

ああ,あの日あたしが出逢った音は
ほんの始まりに過ぎなかったけれど
ずっとあたしの中に響き続けている
きっとそういうことだ

ここにも
あそこにも
音が落ちてくる

拾い集めて両手いっぱい
抱えきれなくなったら
ただ一つ
歌を歌えばいいんだよ

悦びにも満ちていて
哀しみにも満ちていて
きらきらしたり
色褪せたり

そんな歌を
歌えばいいんだよ

December 17, 2006

キャリー

 スティーブンキングの作品。なぜかキングの作品は読むと手元からなくなる。キャリーもそう。先日実家に寄ったときに近くのブックオフにいって,棚を物色してたらキャリーがあった。買った。読んだ。一度読んでいるのに結構新鮮な驚きがある。
 たいていは音楽を聴きながら電車の中では移動しているのだけれど,活字脳と音楽脳はいまいち両立できない。キャリーに没頭していると聞いてはいるけど音楽が入ってこない。そんなことを考えていたら,歌詞とメロディーはもしかして別のところに格納されるのではないかと思い始めた。
 メロディー優先か歌詞優先か。って,どうでもいいんだけど。メロディーで泣けるときもあれば歌詞でぐっとくるときもある。つまりは,なんというか,音楽は素晴らしいってことでまとめとこうかな(笑)
 さてさて,キャリーはサイコキネシスの能力を持っている。すごいもんだと思う。サイコキネシスの能力があったら,案外引越しするのとか部屋の模様替えとか楽だろうな・・・。ちょっとうらやましいが。いつも読んでいて思うのだけれど,キングの文章力というか描写力というかそういうものにはほとほと感心する。キャリーやキャリーをいじめる思春期の女の子たちのことを読んでも,どうしてキングは思春期の女の子じゃないのにこういう集団ヒステリーみたいなのの描写に違和感がないのだろう。あとは醜さと気高さの対比だとか。案外するする何も考えずに書いているような印象もあるのに,結構計算されている構成のようにも感じられる。読者を引き込む文章を書くってのは,やっぱりキャリーのサイコキネシス同様,すごい才能だ。

December 18, 2006

エロス万歳

 一昨日の朝だったかな。ぼけーっとしながらコーヒーでも淹れるか,と思っていたら玄関のブザーが鳴った。寝起きの頭には結構ショックな音である。愛想も何もない。「ブー。」初めて耳にしたときは,あまりにレトロというか可愛げがないというか,その音色に苦笑した。さて,下界から登ってくる根性のある訪問者は誰かね。「ブー。」再度なる。頭に響くから,やめてー。と思いつつこれまたブザー同様愛想のない感じで「はい?どちらさまですか?」とたずねると宅配便でした。重い荷物を下界から,さぞかし大変だっただろうと,そそくさとドアを開けるとピンク色のでかいビニールを抱えた若いお兄さんがいる。
 水戸の友人からの荷物到着。サインして,お疲れ様と挨拶をして,がちゃりとドアを閉めた。ピンクのでかいビニール袋はふかふかとして軽い。あ,重い荷物持ってきたわけじゃないのか。ふむふむ。べりべり,と開封すると中には「のし梅」と「ドレス」と「黄色いカード」が入っている。のし梅は昔祖父母の田舎から送ってきてくれていたものをある日突然思い出して食べたくなったので,梅の産地の水戸にも絶対あるだろう!と問い合わせていたのだ。ドレスは古着屋さんをやっている友人夫婦のつてで,なんかいかしたドレスを手に入れたいのだといったら選んで送ってくれたものだ。黄色いカードは「いい唄歌ってね(演歌風)」というメッセージが書かれたクリスマスカードだった。のし梅とドレスは私のわがままなお願いを聞いてくれた友人夫婦からのクリスマスプレゼントであった。ありがたい。
 彼女のセンスはいつもいつも頭が下がる。以前は彼女にドレスを作ってもらっていたのだが,子育て中になかなか裁縫は・・・と遠慮しているうちに古着屋さんをはじめたので,そしてどうやらその古着屋さんはB系らしいので,いい感じのものが手に入るらしい。今回届いたドレスはなんというか「エロス」がテーマ♪って感じでした。さて,いつのライブに着るかなぁ(笑)冬着たら,風邪引くかもしれないです(笑)とかなんとか,みなさまも,エロスをテーマにした格好で,ぜひ12月22日や12月24日のライブにいらしてください。メンバー一同目をキラキラさせてお待ちしております。わぉ☆彡

December 24, 2006

愛が沢山と,演歌が少し。

 久々にゴリラの面々と会いましたが,相変わらずみんな好い人たちばかりだ。あしたのクァルテットのメンバーにはちゃんとお目にかかったのは初めてで,「いつもいい男」の青ちゃんのみならず,他のみんなもいい男でした。アカギカフェ,床が抜けるんじゃないかと思うぐらいに大盛況でした。
 楽団ゴリラは新曲が増えてました。楽団ゴリラはいつものようにメンバーもお客様も愛情に満ち溢れていて,そのやり取りがとっても心温まる。明日のカルテットは初めて聴きましたが,いい音出してるなぁとおもいました。色気があっていいですね。音色が素晴らしかったです。飲んだくれているのにヴァイオリンを弾き始めると神様が降りてきたみたいになる青ちゃんが面白かったです。また,ぜひ聴きたいです。
 楽団ゴリラのみなさま,明日のクァルテットのみなさま,おみえになったお客様,お疲れ様でした。愛情に溢れたいい時間をありがとう。

December 25, 2006

クリスマスライブ

 今日はクリスマスライブでした。いつものようにAkagi Cafe。杉山茂生さんと神村晃司さんと一緒でした。たまたま神楽坂のお友達のところに遊びにこられていた英語のネイティブの方や,韓国からのホームステイ中の女の子も来ていて,なかなか国際色豊かなお客様が沢山いらっしゃっていました。そしてそして今日の衣装はLuna-kimonoさんのラメ入りの黒の着物!すごく素敵な衣装を着させていただいて,きらきらきらきら!でした。着物大好きなので,嬉しかったなぁ・・・。皆様に素敵な夜を過ごしていただけたかな??
 メリークリスマス!!愛をこめて。

JB

 先ほど兄貴にあったらジェームスブラウンがなくなったことを聞いた。私の中ではすごい人,なので,すごく残念です。

December 27, 2006

ぴき!

 あーまたやってしまった。今朝着替えていたら「ぴき」と体のどこかで音が鳴って,それいらい左肩が動かない。痛いよぅ・・・。運動不足ですかね。ええそうですねきっと。えーん。今日は雑誌の撮影に映りこむことになっていたので,着物を着てそろそろ動いていたから,よかったのか悪かったのか・・・左肩はいまだに緊張したまま・・・。一晩寝たら治っていますように。

December 28, 2006

常識が覆された夜

 知らなかった。音叉って,みんなA,つまりラの音を出すもんだと思ってた。うちにある音叉,なぜかCだ。それって,ありなの?

あの年の年末は

 あの年の年末は,どうにもこうにもやりきれない,切ない暮れであった。何年前のことだったろうか。もうかれこれ7年ほど経つのだろうか。心臓外科医としては多少名の通った人物であった伯父は,病院で倒れたときに自分の症状について説明をしてそのまま意識を失った。くしくも自分の専門である心臓が原因であった。「突発性大動脈乖離」大動脈という心臓にある血管に傷が付くと,高血圧の人はそこに圧力がかかると水風船のようにどんどん膨らんで破裂してしまうというもの。あっという間の出来事らしい。
 私はすでに意識のなくなった伯父に会いに行ったけれど,病院は駅から遠く,周りは無機質で人通りもない。年の瀬でさえぎるもののない道程は風ばかり吹いていた。なんと言えばよかったのか,会いに行ったところで何も出来ることはなかった。暗い廊下や久しぶりに会ういとこと病院特有の匂いと,人工心肺のエアーポンプの音が繰り返されるだけ。なんだか上滑りした言葉を二言三言掛けて,伯父のベッドの近くに行った。手に触れて,話しかけた。何を話したのかは覚えてない。口に出したのかも覚えていない。
 しばらくしたらいとこのだんなさんが,もう遅いから駅まで送ろうと言ってくれた。黙って車に乗ってそのまま帰った。見慣れない土地,なれない電車。ずいぶん遠くまで来てしまった気がした。実際,そうだった。伯父が大事にしていたふるいジャガーのことを思い出した。家に着くまで眠ってしまいたいと思った。
 家に帰ると母親がいた。伯父さんに会ってきた,といったら,そう,とだけ言った。彼女は彼女の一番上のお兄さんである伯父のことが大好きだったので,毎日毎日心が千切れるような思いで過ごしていたに違いない。
 人の上に死は実に平等に訪れる。遅かれ早かれ,私の両親にも,私の兄弟にも,私が愛するすべての友人や恋人にも,もちろん,私にも。加藤茶のように大動脈乖離でもちゃんと復帰できる人もいるし,手遅れになってしまって脳死した伯父のような人もいる。伯母はその後つらい決断をすることになるのだが,時間差はあるけれどその平等性に目を向けると,ほんの少しだけ救われる気がする。
 

December 30, 2006

ありがとうございました

 今年は,歌に始まり歌に終わったよい一年だったと思います。沢山の素敵なミュージシャンの皆様とご一緒することが出来て,本当に幸せだったと思います。来年も日々気持ちを新たに頑張ろうと思います。いつも支えてくれる両親,兄弟,友人たちに,また私のステージを聴きにきてくださるすべての皆様へ心からの感謝をこめて,皆様にとって来年もよい一年でありますように,お祈り申し上げます。
 個人的には3年暮らしたところを離れて新しい家に越したことがとても印象的でした。また祖母が亡くなったことで一つの時代が終わったような気がしました。沢山の方々と出会うことが出来ました。沢山のよい音を聞くことが出来ました。親友の息子が2歳になりました。実にいろんなことを学びました。美味しいコーヒーの淹れ方だとか,パンの焼き方だとか,ガーデニングだとか,コードの押さえ方だとか。なんというか,本気になれば出来ないことはないのだと思います。と考えると,出来ないことは本気でやってないことなのかもしれない。きゃー。また,気の置けない友人との会話がこれほどまでに心をリリースするものだと再度実感しました。私らしくある,ということは,傲慢でよい,ということではないということも実感したし,もっとよい人間になる可能性は,一応私にも残されているような気がしています。自分自身の生に対しての概念にコペルニクス的転回があったのですが,それはまだうまく表現できないかもしれない。
 すべてのことは継続の上に成り立つので,来年は劇的にどうこう,というわけではないかもしれないけれど,すべて愛と夢なのだと思います。来年もどうぞよろしくお願いいたします。
 愛をこめて。

 

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