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July 2007 アーカイブ

July 1, 2007

だしの味

 父方の祖父母の出身は山形県である。母方は新潟だけど。さて,父方の祖父母と10歳ごろまで一緒に暮らしていたので,ウチは8人の大家族であった。山形には私は行ったことがないのだけれど,(あれ?蔵王って山形?だとしたらあるぞ。)山形の食べ物が食卓に上ることがあったので,時々無性に食べたくなる。
 いい時期になったからナスとオクラが収穫できるようになった。といっても毎朝ごろごろと言うわけに行かないので時々採れるていどだけど。でも,茄子とオクラとくれば,私の中では「だし」なのだ。だしは,野菜をとにかく細かく刻んであえたもの,というイメージがあったのだけれど,細かい作り方はわからじ。調べてみると塩水に晒すとか醤油と酒と鰹節をかけまわすとかあれこれあるらしい。昆布入れるとかね。インターネットはこういうとき便利だ。あとで作ってみよう。すごく簡単な食べ物で,かつ,思い出的にも美味である。美味しい豆腐を手に入れたので,これにかけて食べたら最高だろうなぁ・・・。
 他にも山形の味というのがあって,くじらもち,のし梅,くるみゆべし。ばんぎく(漢字がわからぬ),あと,なんか名前忘れたけれど練り物になっている納豆。これなんて名前だったのかなぁ・・・。加工食品だけじゃなくて,さくらんぼ,ラフランスもあるね。こういう,郷土の食べ物は,実に興味深い。あれ,もしかして,私のような人のために郷土物産展とかあるのかも。そうか。

マンガ考

 どこで目にしたんだか忘れたが,蟲師という映画があるらしい。江角さんとか蒼井なんちゃらさんとか,オダジョー?だったっけ?が出ていたりするらしいが,この作品はアキラの大友監督の作品らしいから,面白そうだと思っていたら,原作はもちろん漫画。人や普段目にする動植物とはちょっと違った命のあり方と,それと人とのかかわり,みたいなものを書いた作品らしい。なんだかちょっともののけ姫っぽいはなしではある。
 となると,ウチの兄貴様に問い合わせねば。メールを送った。「蟲師持ってる?」しばらく返事が無いもんで,なんだ,持ってないのかと思っていたら,実家であったときに「ねぇ,君,蟲師持ってる?ってメールしてきた?」だと。なんだよ,妹からのメールもわからなくなったのかこの阿呆め,と毒づいてみたら,どうやら私はへんな形式のメールを送りつけていたらしい。ごめんごめん。
 「そうそう,あれ送ったのあたし。持ってる?」と問うと「うん。でもあれまだ終わってる話じゃないよ。まぁ,もとい続き物じゃないですけど」と言われた。さすが兄貴。持つべきものは漫画好きの兄貴,って,ちょっと違うか(笑
 家に遊びに来いと,散々言って置いたので,この間遊びに来てくれた。そのときに私自身は忘れかけていたけれど蟲師を持ってきてくれた。漫画は基本的に斜め読みで速読をきめこんでいるのだが,珍しく,漫画を2度読みした。面白い話だなぁと思った。
 蟲師 (1) アフタヌーンKC (255)
蟲師 (1) アフタヌーンKC (255)
 ちょっとしんみりする。心に沁みる話である。そう,昔の家の梁はこんなだったのだろう,とか窓から眺める山の景色はこんなイメージだとか,なんだか懐かしさに満ちている。それは,私の中では,岩井志麻子の作品を読んでいるときに感じるなんだか懐かしい古めかしさに似ている。
 昔は,全部が全部そうだったわけじゃないけれど,読むに値するもの,というカテゴリーに属する漫画は少なかった気がする。誰が「読むに値する」と決めるのかという疑問は残るにしても,まぁ大抵は親だろうが,視覚的に訴える,ゴリゴリと考えずにも頭に入ってきて問題提起するような作品は,小説よりもある意味チカラがある気がする。文字だから何でも思考の助けになるかと言うとそうでもなくて,小説にも今様なものは意味が無い,と捉える向きもあるそうだが,全てが全て純文学で成り立つわけでも無かろうに。
 話が逸れた。なんだっけ?ああ,蟲師が面白いという話だ。こんな世界もあってよい。

July 3, 2007

杏の香り

 電車や車で移動していると,四季の香りを忘れてしまう。やはり季節を感じるには,徒歩でないと駄目だ。最近家の周りを歩いてうろうろすることが多く,今まで気がつかなかった自然に目が行くことが多い。
 先日歩いていたら,車どおりの多い道の端にガクアジサイが咲いていた。普通のアジサイとは少し違ったこの花が,私はとても好きだ。「ほぅ」と思いながら歩いていると,どくだみが密生して花を付けていた。なんともいえない草いきれが,実際香ってもいないのにイメージされる。「へぇ」と思ってみていると,その辺りの草花の茎に泡状のものが見えた。これは懐かしい。泡の中に虫が住んでいるのだ。私が生まれた横須賀では,この虫が庭に沢山いた。へぇ,都内もまだまだこんな身近に懐かしい自然があるんだなぁ。
 今朝も歩いていたら,公園の傍に差し掛かった辺りでものすごく懐かしい香りがした。杏の香りだ。あれ,杏があるのかな?と思ってきょろきょろしたけれど,見つけられなかった。そういえばこの辺りで,梔子の香りもしたことがあるな。
 私が生まれた横須賀の家の庭には,我々孫が生まれたときの記念にと祖父母が植えた木があった。姉はカイドウ,上の兄はタイサンボク,下の兄はアンズ。私は・・・木ではなくて,フリージアの鉢植えだった(笑)そういった記念樹だけでなく,枇杷,柿,桃,栗,竜舌蘭,バラ,梔子,牡丹,ケヤキ,クヌギ,ヒイラギ,椿・・・沢山の木が生えていた。フキノトウが生えてきたり,アケビや木苺がなったりした。
 あの木々はどうなったんだろう。祖母が亡くなって,家も亡くなった。私はあの庭で四季を感じて生きていたのだ。そんなことすら忘れていた。地蜘蛛の巣を掘り返したり,ざくろの実を採って食べたり。庭石をひっくり返して蟻の巣を観察したり,時にはカナヘビの卵を見つけて孵化させたりした。あの朽ち果てた木の門から外に出ることが恐ろしく,一人ではどこにも行けないと思っていたのに。今はかの地に似た,高台で風に吹かれている。

July 10, 2007

え?本当に生きてるの?

 酒屋バーで小美濃さんとマスターと話しをしていた。真弓さんが「ねぇ,めぐ占ってあげるよ」といきなり言い出して,紙とペンを取り出した。生年月日を聞かれた。「ふーん」とかいいながらなにやらわけのわからない記号のようなものを書いていたと思うと,いきなり「え?めぐ,生きてるの?」とくる。
 何だよ・・・めのまえにいるじゃんか,と思っていると「めぐは,本当は生きてないみたいよ」という。頼んでない占いを勝手に始めて「生きてない」はないだろう??と思っていると「なんかね,ほんとは生まれてすぐに死んじゃってるみたい」おいおい・・・。
 センセーショナルなお告げから始まるわけですが,真弓さんいわく,今年はいいそうです。4年後はもっといいんだって。でも,いいというのと悪いというのは表裏で,自分を軸にしてパタパタと裏っ返ったりもどったりしているそうな。だから,いい,とはいえ,自分しだいでは良くも悪くもなるんだそうな。
 で,マスターと真弓さん二人で,めぐにはこういう人がいい!とまたまた勝手に議論を進めていて,話半分で聞きながら「肩が痛いなぁ」といったら二人で口を揃えて「風邪だよ」という。白熱した議論を交わしていたのに,私のボヤキが聞こえるとは(笑)で,きわめつけ。視覚障害者の人にすごくよく会う,というと,「それはあなたがミテナイ人だからだ」そうで。
 どうとでもいえるだろうなぁ。本当を見極めている人なんて一握りだぜ,と思いながら,帰っていると,方だけじゃなくて背中全体が痛くなってきた。風邪だよ,というのはアタリらしい。それにしても,言われたことを考えていたら,何一つ的を得たことを言ってないじゃないか・・・いいとも言えるし,悪いとも言える。全ては自分次第って。理路整然と考え始めると占いってのは実にいんちき臭いんだけど,なぜか「ふーん,そうか」などと納得したり「あなたはこうよ!」といわれて妙に心が落ち着いたりする作用はあるね。まぁ,ちょっとここにはかけない(笑)あんなことやこんなことについても言及されていて,それは思い当たる節があったから,あながち役に立たないというわけでもないみたいで。
 そんな小美濃さんに占いをして欲しい方はどうぞ酒屋バーへ。私の知り合いだと言うとワインが3000円で飲み放題です。

July 11, 2007

ゆるくやりますが,お願いが・・・

 13日のライブ,菊田ファンが20時以降じゃないとこれないそうなので,いつもよりも30分遅い20時からのスタートです。ゆるいライブです。なんとなく,いろんな人に会えそうな予感がするので,わくわくしてます。
 えーと,お願いと言うのは・・・ライブのときはいつもかなり呆けている方ですが,昨今開きすぎで魂抜けているので,見かけたらかならず声をかけてください(笑)その一言がパワーになります。へへへ。
 どんなライブになるかなぁ。UKサウンドが好きな人は結構楽しめるかなと思います。あとは,ギターエフェクトマニアな方は楽しめるかなと思います。打ち込みに興味がある方は参考になるか,ノックダウンされるかもしれません。古いサウンドがお好みの方は,あまりの斬新さにのけぞらないでください。後は・・・イケメン好きな方はよだれを拭くためのタオルを用意。強烈なサックスのソロを聞きたい方はかぶりつきでどうぞ。もとい,食べたり飲んだりしてわいわい楽しんでください。
 では,皆様のお越しをお待ち申し上げております。

◆2007年7月13日(Fri) @Akagi Cafe 20:00~ MC\1,000

『TANE たね』発売記念ライブ

4月に発売したミニアルバム『TANE たね』のサウンドを体感してください。
製作秘話なども聞けますよ!

会場 : Akagi Cafe@神楽坂(03-3266-7707)
時間 : 20:00~
出演 : 藤野めぐみ/菊田冬彦
※ ミュージックチャージ 1,000円

July 12, 2007

太陽を食べる

 今年初めてのトマトの収穫。なんだかめっきりアグリカルチュアルな人間になっている。赤くならないなぁと思っていたら,いきなり色づき始め,今朝見たときはもう結構いい色だった。もう少しかなぁと思って,夕方帰宅したときにみたら,スーパーで売っているのと同じぐらいの色になっていた。
 私の中ではトマトを食べるのは,太陽を食べるのと似ている。もとい,自分で手をかけて?育てた野菜はみんな太陽を食べてるみたいなんだけど。この前わたしがアグリカルチュアルな人になったのはかれこれ10年以上は前だ。そのとき育てたピーマンの美味しさにびっくりして以来,ピーマンが好物になった。それまであまり好きでも嫌いでもなかった気がする。
 トマトは難しそうだったのでうまく育つかなぁと心配していた。しかも前書いたようにミニトマトだと思って買ったのが実は普通の中玉のトマトの苗だったらしいので,余計大丈夫かなぁ?と思っていたのだが。無事収穫。
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 トマトが取れた,と母に電話をしたら「可愛くて食べられないでしょ」と言っていた。わからないでもないが,食べた。すごく控えめに言っても,果肉は柔らかく,美味しかった。野菜などを育てて食べるって,人が農耕民族になってから脈々と続いている大地とのつながりなので,そういう意味合いにおいてもなんだか感激する。収穫後にはお礼の追肥をするんだって。なんか,ささやかだけど,大地とつながっている記憶をなぞっているようで楽しい。

久しぶりに

 DVDを借りてみた。ジョニーデップが見たくなったのでパイレーツオブカリビアン借りた。2作目を見てなかったから2作目を見た。3作目が出てから見ればよかったと思った。相変わらず間抜けなジョニーデップは素敵で愛すべき?憎めない?キャラクターだった。
 あとは,ドリームガールズを見た。公開中の評判ほど入り込んでこなかったなぁ・・・。先日見たニューオーリンズという古い映画のほうがなんだかぐっと来た。でも,エフィ役の女優さんの歌唱力と口の大きさにはすごく感動した。ビヨンセは顔が小さいなぁと思ってみてた。最後の方でやっぱりビヨンセもソウルフルにパワフルに歌っていたので,ふーん,前半の歌い方は演技かなぁと思った。映画としてはハートに入ってこなかったのでなんとも言えないんだけど,ショービズの世界って,大変なんだろうなぁと思った。
 映画としてはさらりと見れちゃうのだけれど,もとい,私はこういう映画に,さほど興味が無いんだなと言うことはわかったのだけれど,歌手としての登場人物たちを眺めるとみんなすごくいい歌歌ってる。世の中にはパワフルで,ソウルフルな歌を歌える人が沢山いるなぁと思った。伝え方はそれぞれで,どんな歌い方がぐっと来るかは人それぞれの嗜好によるのだろうけれど。私はエフィみたいな歌を聞くのがすきですが,あれを一日中聞かされたら疲れるかなと思う。
 

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