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2004年11月02日 アーカイブ

2004年11月02日

明け方

 キングの作品にペットセメタリーという作品がある。凍って腐った呪われた土地に死体を埋めると生き返る,という話。もちろんその話にはちゃんとオチがあって,戻ってきたそれは残忍で,凶悪で,凶暴でかつて愛して止まなかった対象では決してありえない。主人公はペットの猫を埋めた。戻ってきたそれは,恐怖をもたらすものでしかなかった。でも,主人公は学習しない。なぜなら,最愛の息子を喪ってしまったから。そして妻も・・・。
 初めて読んだり観たりしたときは,なんて愚かな主人公だろうと思った。でもその気持ちが分かる。虎さんを埋めて,戻ってきたそれ,はさぞかし恐ろしいのだろう,と思うけれど,あたしは主人公よりももっと愚かなので,もし身近にあの腐って凍った呪われた土地があったらきっと埋める。
 がしかし,現実はそうもいかない。実際問題あんな図体のでかい人を背負って石よりも固い土地を頑張って掘るなんてことは出来ない。もとい,そんな土地はおそらく願っても存在しない。
 キングの素晴らしいところは,人の欲望がなせる愚かな業をホラーという手法を用いて描き出すところ。その愚かさというか,その欲望というのは,われわれの内にあり傍らにある。そんなバカな!と思ってもアイロニーとして「そんなバカな!」が自らに跳ね返ってくることも,計算づく。なんとも即物的な考え方でまいっちゃうんだけど,人という存在はそういうものだと,うならせる。 
 見ないで信じるものは幸いであるとどこぞのトマスは言われたんだけど,なかなかそうもいかない。あたしは見たところで上手く納得いかないものも沢山あるのを知っているけれど,無条件に信じられるものなど,少ないのではないかと。それはある意味勇気であり盲信であり到底あたしには真似は出来ない。
 人はいろんな側面で何らかのやり方でなんとかやり過ごしたり気持ちに整理をつけたりしているんだろうけど,あたしという人間は,思考はかなり即物的であるけれど目に見えないものも信じたい,抽象世界は理解に苦しむが蠱惑的でもある,みたいな一貫していないところがあるので,逢えなくなった人に逢いたい,と思い続けていたりする。これはペットセメタリーのテーマと同じ。
 肉体に,何の意味があるというのだ,と思うんだけどね。後悔とも違う,声をかけたいというのとも少し違う。逢ってどうなるというわけでもない。ただ,逢いたいと熱烈に思う。
 特に,こんな夜明け。

筋トレマニア再び

 月も変わりましたので,心機一転さらに筋トレに励もうと決めた。
 というか,なんかしてないと正直落ち込むので,始めは中ちゃんでも誘って焼肉でも食べに行こうかと思ったんだけど,中ちゃんも忙しそうだったのでやめた。個人的な心の問題を友達に頼って解決しようとするのは間違いなんだと直後に反省した。まぁ,日中「おいおい,普通そういうことするか?ありえんだろう?」と心無い人々の言動にメラメラしてたりしたんだけど,視点を変えれば,普段のあたしがなっていないからこういうタイミングで傷つくことを平気でされるんだと深く反省した。えーん。
 こういう気分のときは単純作業をするのが良い!頭も使わないしらくちんじゃん。先月に課していた筋トレよりも量を増やすことにした。目指せ縦割れ!!!って感じで腹筋してたら,まぢで,おなかつった。あたたたた。って,なんだか情けない北斗の拳状態。昔は100回ぐらい平気だったのになぁ・・・過去の栄光。などと遠い目になってしまいました。
 その後で直子とダイエット話になり,けんもちと職場の話になり,原因はどちらにあるかはさておき劣悪な環境に居るのはあたしだけじゃないなとまたまた反省して頑張ろうと思った。筋トレを。って,ちっとも反省して無いぢゃん(笑
 

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