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November 20, 2005 アーカイブ

November 20, 2005

Live at Jazzbird

 青山ジャズバードでライブでした。ジャズバードはグランドピアノがあってそれがそのままカウンター席になっているのが面白いお店で,何度か遊びにきたことはあったのですが,初めてライブに出させていただきました。ジャズバードのみよさんも素敵な方でした。クラリネットの山口さん,ベースの中村さん,ドラム岩淵さん,ピアノ本間さんとはじけてきました(笑)超満員のお客様でにぎやかで楽しかったです!東京モーターショーの後だったので中村さんにいろいろ聞きたいことが沢山あったのですが,楽しくて忘れてた!!
 クラリネットの山口さんは柔らかい音を出す大人の雰囲気のジャズを演奏なさる方です。いつもバラードでやっている曲をボサでやったりとなかなか面白く聞かせていただきました。「集まった人たちが楽しく聞いてくれるのが一番嬉しい」とライブが終わった後に話していたのがとても印象的でした。わたしも本当にそう思います。ベースの史郎さんは「もー簡単な曲からゆっくりやろうよー」なんておっしゃっていたのに,いきなり始まったブルースで元気に弾きはじめ,最後までいい勢いでノリノリでしたねー。聴きに来られた会社の方々は会社でのイメージとはまた違った史郎さんを見て感激してました。
 個人的にはすごく久しぶりに会った方や初めてライブを聴きにきてくれたお友達がいて嬉しかったなぁ。集まった皆様からパワーをいただいて来週も楽しくがんばりまーす!!

最近わかったこと

 ゴリラでかかっていた音に心を奪われてしまった。その場に人がいなかったら,おそらく涙を流してしまったと思う。クラシックを聴くと,すごく心の柔らかいところに響く音というのがあって,癒されて開放されて深く感動する。ジャズに関してそういう深い感動を知らず覚えるということが少ないので,そういう音との出会いに関しては自分のことながらすごく驚く。
 かつて,同じような記憶がある。ただ家に転がっていたテープの中に入っていた曲を聴いて,知らぬ間に涙していた。演奏者も題名もわからないその曲をあたしは繰り返し繰り返し聞いて記憶に刻みつけ,先日偶然にも再会することになる。
 
 どうやら,在る類のKeith Jarrettが好きみたいだ。

質感のある闇

 先日,友人の命日だった。三木清は『人生論ノート』で齢を重ねれば重ねるほど,生きている人よりももう逝ってしまった人々が周りに増えるので,死に対しての恐怖が薄くなる,みたいなことを書いていた。村上春樹は,死は生の対極にあるのではなくてその延長なのだ,みたいなことを書いていた。かつて生の不継続に上手く馴染めずにあれこれ考えて結果私の人生を大きく変えることになった友人の死は,私にとっては恐怖の対象ではないけれど,生の延長上であるとは思えなかった。
 今は昔と感じ方が変わってきている。私という存在の外側にあった友人の死という事象は,いつの間にか私の一部になっているようだ。なんというべきか,私と対峙することがらではなくなって,私の側に常にあり,認識することで表に現れる,ということがらになった。コペルニクス的転回。カント万歳。とかいうあたしはけしてカンティアンではないが。
 質感のある闇というのを時々感じることがある。そんな夜は優しい。あたしはスピリチュアルな人間ではないので実在しないものを見ることはないけれど,夜と朝の間にはそんな行き来もあるかもしれないとは思う。

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