あめゆじゅとてちてけんじゃ
これ,前も書いたかな。書いたと思う。私は宮沢賢治がものすごく好きだ。玄関のドアにはアメニモマケズが貼ってあって,よく出掛けに眺めている。賢治の妹がなくなる間際の詩が「永訣の朝」である。今日は二胡奏者でありシンガーソングライターの芳晴さんのライブを聞いていて,この「永訣の朝」の話が出ていた。涙が出そうになった。かつて,何度も,何度も読み返して,この詩のとおめいさ,せつなさ,哀しさを噛み締めたものだ。
こんな詩を読んでしまうと,全ての人に愛を持って接するべきだと深く思うし反省する。自分の虚栄や傲慢さやわがままや利己的な部分で人に迷惑を掛けることが沢山あるかと思うし,私はとっても心というか人間が小さいので,多くの人に対しては大抵無愛想である。今自分がとても大切にしている家族や友人やその他の人々がある日いきなりいなくなってしまうとしたら,後悔することは無いだろうか?明日,ちゃんと昨日あったように今が続いていくかどうかは,誰にもわからない。だからこそ,今ちゃんとしておかなければ駄目なんだなと,思う。
そう考えさせる賢治の詩も,またそうだなぁー斉藤茂吉の歌もそうかもしれないけれど,そういうはたと今の自分のありようを反省させる力を持つものというのは,やっぱりすごいなと思う。時として文章じゃなくても,音楽や,絵や,何気ない人との会話の中でもそういう力を感じるときがある。