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最後の風情

 世の中は三連休のようだ。昨日仕事に行ったら例大祭の真っ只中。駅からの道や参道や境内にテキ屋さんが所狭しと屋台を出している。
 縁日は好きだ。昔から近所の神社の縁日に行くのが楽しみだった。何を買うわけでもなく冷やかして回るのも楽しい。屋台のものを食べたり飲んだり、屋台で遊んだり。何が原材料なんだかわからないお菓子なんか食べたら舌が変な色になるし、あれこれつまみ食いしてお腹は壊すし、綿飴は大切にしすぎていつの間にかベトベトになって小さくなっているし、射的では全く無意味なものを手に入れて、あれこれ掬いすぎて家中金魚やスーパーボールやヨーヨーだらけになったり。それでも数日はワクワクと過ごせたものだ。
 神社の縁日は日本らしい情緒だと思う。みんなが何となくニコニコわくわくそわそわしている。強面のテキ屋さんたちやその元締めみたいな人たちが揃いも揃って金のチェーンのいかちぃブレスレットをした手にサイドバッグをぶら下げて、携帯で大きな声で話しながら、肩で風を切って歩いている。沢山の人、人、人。その中をいくつもの神輿が担ぎ出され、また戻ってきて何騎かで押し合いになったりする。
 来年、この光景は目にすることはないのかもしれないと思ったら、すごく切なくなった。

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September 17, 2007 10:14 PMに投稿されたエントリーのページです。

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