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Books アーカイブ

December 17, 2006

キャリー

 スティーブンキングの作品。なぜかキングの作品は読むと手元からなくなる。キャリーもそう。先日実家に寄ったときに近くのブックオフにいって,棚を物色してたらキャリーがあった。買った。読んだ。一度読んでいるのに結構新鮮な驚きがある。
 たいていは音楽を聴きながら電車の中では移動しているのだけれど,活字脳と音楽脳はいまいち両立できない。キャリーに没頭していると聞いてはいるけど音楽が入ってこない。そんなことを考えていたら,歌詞とメロディーはもしかして別のところに格納されるのではないかと思い始めた。
 メロディー優先か歌詞優先か。って,どうでもいいんだけど。メロディーで泣けるときもあれば歌詞でぐっとくるときもある。つまりは,なんというか,音楽は素晴らしいってことでまとめとこうかな(笑)
 さてさて,キャリーはサイコキネシスの能力を持っている。すごいもんだと思う。サイコキネシスの能力があったら,案外引越しするのとか部屋の模様替えとか楽だろうな・・・。ちょっとうらやましいが。いつも読んでいて思うのだけれど,キングの文章力というか描写力というかそういうものにはほとほと感心する。キャリーやキャリーをいじめる思春期の女の子たちのことを読んでも,どうしてキングは思春期の女の子じゃないのにこういう集団ヒステリーみたいなのの描写に違和感がないのだろう。あとは醜さと気高さの対比だとか。案外するする何も考えずに書いているような印象もあるのに,結構計算されている構成のようにも感じられる。読者を引き込む文章を書くってのは,やっぱりキャリーのサイコキネシス同様,すごい才能だ。

February 4, 2007

本とピアノと古本屋

 実家にある本棚を移動しようと思い立って今日は夕方から実家に来ている。譜面片手に来たから音出せる時間ぎりぎりまでピアノ弾きまくっていた。この間中古のエレピを買ったら壊れてEとEbの音がでなくなったからピアノが弾きたくてたまらなかったのだ。がつがつ弾きすぎなのかな・・・。テニスと同じでパワープレイなんだろうね。気をつけよう。普段エレピで練習しているから思いのほかアコースティックの音色のでかさにびびる。負けじと歌うから、案外いい発声練習になることがわかった。ふむ、明日は朝から夜まで練習しよう。って、あれ、本棚は・・・まぁ、夜中にぼちぼちやればいっか。
 さてさて、本棚の中身は、池波正太郎、安部公房、遠藤周作、村上春樹、星新一、北方謙三、キング、ドフトエフスキー、カフカ、カミュ、あとは哲学書と生物学の本とプログラミングの本とか。変な本棚だなぁ。とくに哲学書、もうほとんど読まない。参考にしたい学生さんとかいたら差し上げます。連絡ください。ちなみに、カントとデカルト、パース、ポパーあたりがあります。
 本といえば、古本屋をこよなく愛している。いきつけの古本屋は無いけれど、かつては仕事先の近くを徘徊して見つけた古本屋を順番にめぐっていた。古本屋なんてけしてないだろう的な町並みにいきなり古本屋があって、しかもいかした品揃えだったりすると狂喜乱舞。
 あるとき絶版になっている本で欲しい本があった。ちょうどそのとき成城学園の高級住宅街まで仕事に行っていたので、通勤路をあれこれ探索して歩いていた。数日前に見つけておいた古本屋に入ると、なんとその欲しかった本が入っているではないか!しかも初版。さらに格安棚に陳列されていて、数千円の本を10分の一ぐらいの値段で購入できた。帯は無いけれど、きっと前の所有者は本を大切にする人だったのだろう、折り目も無ければ書き込みも無い。カヴァーもきれい。美しい!!その本は今でも我が家にある。こういう出会いは嬉しいね。最近古本屋めぐってないなぁ。今度家の近くで探してみよーっと。

July 1, 2007

マンガ考

 どこで目にしたんだか忘れたが,蟲師という映画があるらしい。江角さんとか蒼井なんちゃらさんとか,オダジョー?だったっけ?が出ていたりするらしいが,この作品はアキラの大友監督の作品らしいから,面白そうだと思っていたら,原作はもちろん漫画。人や普段目にする動植物とはちょっと違った命のあり方と,それと人とのかかわり,みたいなものを書いた作品らしい。なんだかちょっともののけ姫っぽいはなしではある。
 となると,ウチの兄貴様に問い合わせねば。メールを送った。「蟲師持ってる?」しばらく返事が無いもんで,なんだ,持ってないのかと思っていたら,実家であったときに「ねぇ,君,蟲師持ってる?ってメールしてきた?」だと。なんだよ,妹からのメールもわからなくなったのかこの阿呆め,と毒づいてみたら,どうやら私はへんな形式のメールを送りつけていたらしい。ごめんごめん。
 「そうそう,あれ送ったのあたし。持ってる?」と問うと「うん。でもあれまだ終わってる話じゃないよ。まぁ,もとい続き物じゃないですけど」と言われた。さすが兄貴。持つべきものは漫画好きの兄貴,って,ちょっと違うか(笑
 家に遊びに来いと,散々言って置いたので,この間遊びに来てくれた。そのときに私自身は忘れかけていたけれど蟲師を持ってきてくれた。漫画は基本的に斜め読みで速読をきめこんでいるのだが,珍しく,漫画を2度読みした。面白い話だなぁと思った。
 蟲師 (1) アフタヌーンKC (255)
蟲師 (1) アフタヌーンKC (255)
 ちょっとしんみりする。心に沁みる話である。そう,昔の家の梁はこんなだったのだろう,とか窓から眺める山の景色はこんなイメージだとか,なんだか懐かしさに満ちている。それは,私の中では,岩井志麻子の作品を読んでいるときに感じるなんだか懐かしい古めかしさに似ている。
 昔は,全部が全部そうだったわけじゃないけれど,読むに値するもの,というカテゴリーに属する漫画は少なかった気がする。誰が「読むに値する」と決めるのかという疑問は残るにしても,まぁ大抵は親だろうが,視覚的に訴える,ゴリゴリと考えずにも頭に入ってきて問題提起するような作品は,小説よりもある意味チカラがある気がする。文字だから何でも思考の助けになるかと言うとそうでもなくて,小説にも今様なものは意味が無い,と捉える向きもあるそうだが,全てが全て純文学で成り立つわけでも無かろうに。
 話が逸れた。なんだっけ?ああ,蟲師が面白いという話だ。こんな世界もあってよい。

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