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感動した アーカイブ

April 14, 2006

ありがとうございました

 神楽坂からの帰り。今日は午前中なんとなく暖かかったのに,午後から急に寒さが増して,いい気になってサンダルを履いて出かけていたので足の甲が寒そうでした。いつものようにいろいろと電車を乗り換えて帰ってきて,電車の中で他の乗客のおしゃべりをBGMとしてぼんやりと聞きながら,そろそろ混んできた代々木上原を過ぎ,東北沢で降りました。
 仕事のお願いをしようと友人に電話をかけようとして,あれー,なんだか携帯の気配がないな・・・。まぁかばんの中にあるだろう。そんな気持ちになって家まで帰りました。でも,その時点で,携帯がないことに気がついてはいたのですね。まるでさよならを告げる手紙を封を開けずしてその冷たさを感じるのににて。家の電話から携帯に電話をかけてみました。あれーないなぁ。やっぱり。となると電車の中か?と思っていたら「hello」と電話のムコウで誰かが言っている・・・。
 電車の中で拾ってくださったそうです。梅が丘駅に届けてくださいました。あー世の中には,心優しい方がいらっしゃるのですね。どうもありがとうございました。そこのあなた!です。梅が丘の駅員さんいわく,男性の方でお名前も連絡先も告げずに携帯を置いていかれました,だそうな・・・。なんと申し上げたらよいやら。このつれづれを読んでくださるかどうかはわかりませんが,本当にどうもありがとうございました。この場を借りてお礼を申し上げます。読んでくれたらいいな・・・。

April 16, 2006

コーヒーと紅茶について語ろう

 コーヒーと紅茶のちゃんとした淹れ方を教わりました。丁寧に淹れることって,なんだかそれを飲んでくださる相手に深い愛情をも味わっていただくような感覚であることがわかりました。料理もそうだけれど。ちゃんとした手順を踏んで丁寧にハンドドリップしたコーヒーや紅茶の味や香りの素晴らしさは,今のご時勢なかなか味わうことができません。紅茶の最後の一滴はゴールデンドロップと言われるそうです。本当に美しい色をしています。丁寧に淹れていると,なんだか無性に,幸せな気分になります。ストッカーを空けた瞬間から,鼻腔いっぱいにコーヒーや紅茶のよい香りが広がります。よい音で歌を歌えたときと似ています。脳みその中で幸せホルモンがばんばん出ます。
 誰かに淹れてもらうコーヒーや紅茶の美味しさもさることながら,丁寧に淹れたコーヒーを飲んで下さった人の頬が緩む瞬間を共有できる幸福感は,なんといえばいいのかな,赤ちゃんのふわふわのほっぺにチューするときみたい。寒さがだんだんと和らいできた朝に窓から入り込んでくるすがしい風の香りをかいだときみたい。ああ,ありがとう,あたし,生きていてよかった,と正直思ったりします。
 だんだんと木々に緑が増えていく4月21日,神楽坂にオープンするakagi cafeは,普段緊張している心を緩めてのんびりすることができる空間でありたいのです。一人で,恋人と,家族と,会社の人と・・・どんなシチュエーションでいらっしゃるかはわからないけれど,誰かの心がほぐれる場でありたいのです。そのために,コーヒーも紅茶も全て1杯1杯丁寧に淹れることにしました。私はその場で,コーヒーを淹れ,紅茶を淹れ,愛情を淹れ,歌を歌います。今から想像するだに,とても幸せな気持ちになります。あなたの心をリリースしに来てください。ちょいレトロな場所でお待ちしております。提供するのは,コーヒーや紅茶と言う名前の,我々のホスピタリティーです。
 
 

April 18, 2006

ありがとう

あなたの言葉が
固まった心を溶かす

ありがとう

あなたに出会ったことは
あたしの人生の新しいページになる

どれほど言葉を連ねても
あたしの気持ちの核心には程遠くて


ありがとう

いまのあたしに言えること

May 18, 2006

ライブには

 今日友達と話してて,感動した。「ライブっていうのは,表現者だけで成り立っているものじゃないんだよ,聞いている人も参加して成り立つんだよ」「頼まれて聞きに行っているわけじゃない,聞いている人は自ら選んでライブに足を運ぶんだよ」って。当たり前のことなんだけれど,いつもライブを聞きにきてくれている友人からの言葉だったので,すごく目からうろこだった。いやー,なんか方向のちがう必死さにとらわれて,蒙昧状態になっていたかも。必要以上に自分をえぐって掘り下げる癖があるようなんだけれど,結構それって人間性を否定したりして・・・。とても救われて,すごく歌う気力がわいて来た。心から感謝した。あまりに感激して,早く家に帰ってその足で譜面を持ってスタジオに行って,練習しようと思ったら部屋が空いていなかったのでカラオケに行ってMDを聞きながらがんがん!歌ってきました。ちょっと最近えぐりすぎて,干からびていた気がするんだけれど,再生した。この雨で心も潤いました。

 と言うわけで,明日はライブなのです。心より,お待ちしております。ピアノ鶴巻有希子,ボーカルmegのデュオです。 Akagi cafeでライブ。神楽坂の駅を降りて赤城神社の境内の中です。

私には
歌うことしか
出来ないのです
心をこめて。

June 4, 2006

詩とピアノと歌

 うまく感想が書けるか,心配なのだけれど。。。keikoさんとAkagi Cafeでライブをしてきました。初めての試みで詩の朗読とジャズをあわせてみました。まず,感想を。とても,よかったです。心から,そう思えます。けいこさんとゆきこちゃんと,私が持ち寄った,小さな暖かさを,聴きに来てくださった方々,お店のスタッフの皆様,あの場にいた全ての人々のみならず,離れている人からもエネルギーをいただいて表現した,と言った感じ。でこぼこ,はありますが,今の我々にできる,我々らしいライブだったと思います。もちろん,反省点がなかったわけではありません。でも,次につながる確かな何かを得たと思います。何事もチャレンジだと思いました。
 けいこさんと初めてお目にかかったとき,どうしても彼女とライブがやりたくなった。どんな感じにやるとかどんな雰囲気になるとか,そんなこと全く考えなかったし,言葉を大切にしたくて,当日になるまで全くアイディアすら浮かびませんでした。声になった瞬間から言葉の質が変わるような気がしていたので,リハーサルあえてしませんでした。
 ただ,彼女とライブをやってみたいと,そんな気持ちだけで敢行してしまったライブでしたが,蓋を開けてみたらお客様は入りきらないくらい一杯で,そしていらっしゃっている皆様が,みんなすごく優しくて素敵な気持ちをもっていらっしゃるのが肌で感じられて,思わず感激して涙が出てしまいました。
 けいこさんの詩自体とても素敵でしたが,文字を目で追うのではない発話行為を通しての詩の感じ方というのは,すごく素敵だなと思いました。目を瞑って聴いていたら,彼女の声がじんわりと心に響いてきました。あの場にいた一人ひとりがいろんな贈り物を彼女からもらったのではないでしょうか。もちろん私も。とても癒されて,世界中の人々が幸せでありますようにと,心から願いました。

 ありがとう。

September 20, 2006

no meanings

何もない
何も意味を持たない
言葉も
思考も
文字も

突き抜ける空の青さを
キラキラと輝く木々の緑を
鳴子を揺らす風の清しさを
素足で踏みしめる砂の冷たさを
両手ですくった水の懐かしい匂いを
小さな箱庭で開いた花びらを
じりじりと肌を灼く日差しを

ああ
生きていることに感謝する
こんな雑踏の中で
個である前に人である前に
まだ私は深くすべてにつながっている

やがて燃え尽きてしまうのだから
そしていつか土に還るのだとしたら
日々一瞬一瞬触れるすべての感動を
触れた瞬間喪われ始めるのを知っているけれど
わがままにもすべて感じ取り切り取り手に入れ咀嚼し示そうともがかずにはおれない

でも私は愚かでちっぽけだから
この愛を表現する手立ては
何もない

September 29, 2006

ぐっとくる組み合わせ

 ベース谷克己さん,ピアノスガダイローさんとAkagi Cafeでライブでした。スガダイローさんとは初めてご一緒したのですがすきだなぁスガダイローさんのピアノ。ぐっと来るサウンドでした。そこに谷さんのベースが加わって,すごくいかしていました。Saxの後藤輝夫さんも遊びに来てくれてさながらニューヨークかここは!といったステージ。いやーすごく楽しかったし勉強になりました。
 木曜日だしどんなライブになるのかしら?と思っていたらたくさんのお客様に来ていただけて,本当にうれしかったです。心から感謝いたします。ありがとうございます。愛をこめて。

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October 6, 2006

すごい雨だった

 昨日は家から出ずまい。一日在宅で仕事をして練習をして仕事をして練習をして。午前中は雨がさほどひどくなかったので狭いベランダというか縁側?というか,箱庭??というか,まぁそこでハーブの植え替えをしていた。ミントだと思って買ってきたのは,確かにミントのような香りがするけれど,もしかしたらキャットミントだったのかも。やたら横に伸びる。数年前に我が家にきたローズマリーは何度も収穫してそれでもたくましく生えてたのだけれどここのところ成長がめっきりよろしくない。どちらも植えてある鉢のサイズがよくないんだろうと思って植え替えてみたわけなのです。
 以前の家では考えられないほど日当たりはよいし風通しもよいせいもあって,ベランダの植物が異様に生長する。バジルは普通に一年草なのに茎が木化してきて多年草の様相を呈してきているし,控えめに育ってきていたアスパラも先日植え替えたら五分刈の人が目が覚めたらアフロになってたぐらいの勢いで成長し,今年我が家に来たハイビスカスもいまだに狂い咲きしている。限られた土でこの人たちはよく頑張っているなぁと感動する。そんな中でローズマリーを植え替えてみたら,午後にはなんだかのびのびとしている。根詰まりしてたのね・・・かわいそうに。それにしてもこうやって生命力を目の当たりにするとものすごくインスパイアされる。ありがたいなぁ。
 あけて今朝も,雨,雨,雨。横須賀の家と同じように風が吹くと窓も扉もがたがたいうわけ。ちょっと切なくなっちゃったりするんだけどベランダの皆さんが元気か見に行ったり,玄関脇のイチゴちゃんたちをみにいったり。みな無事でした。よかったよかった。ああ,そういえば,植えるのが遅すぎたニューメロンたちは結局大きい実がつかず。かわいそうなことをしちゃいました。その代わりに今度はイチゴちゃんたちを植えました。お掃除のおじさんやお友達がニューメロンを心待ちにしてくれていたのに,分けてあげられなくてごめんなさい。イチゴちゃんはいい時期に植えていると思うので収穫できたらお掃除のおじさんに分けてあげようっと。

October 7, 2006

晴れて雲がちぎれる日

 昨日は,というか今朝方4時ごろまで起きていて,いい加減寝ねばと思い立って布団へ。フランクマッコムを聞きながらうっとり。こういう感じで眠りにつくのはすごく好きだ。眠くて眠くてどうしようもなくて,かすかに聞こえる音楽に安心して眠る。起きたら蕁麻疹が治ってればいいな・・・とか,みんなが幸せだったらいいなとか思いながら,一瞬目を閉じたと思ったらどこかで何かがなっている。
 なんだろーと思って案外パッチリと目をあけたら6時半。えーと,2時間半ぐらいしか寝てないのか・・・。しかしなんでこんな時間に目覚ましがなるんだっけ・・・ああ,今日は資源ごみの日!なぜだか貯まるダンボール。どうせならお金が貯まってほしいものだがそうはいかず。これで昨日みたいに雨が降ってたら凹んで到底ゴミだしになんか行きたくないが,素晴らしく晴れている。ああ,神様がダンボールを捨てなさいよ,といってるのだ。もちろん!ダンボールだけじゃなくてビールの缶だのごま油の瓶だのも一緒に。
 下界に降りていったら階段は水浸し。おっとすべっちゃいけないぜ,と思いつつ空の青さに心を奪われました。つつがなくゴミを捨て家に戻ってくるとバルコニーでしばらくぼーーーーーーーっと。雨がちな日が続いた後の晴れ渡った空ってのは何でこんなにも美しいのだろう。しかも,今日はすごい風が吹いていて雲がちぎった綿菓子みたいに横に伸びている。
 じき冬が来て寒くなるなんて思えないぐらい風は暖かくて,二度寝しようと思っていたのにあまりの空の美しさに感激して今度はベランダに移って鉢植えたちにご挨拶。あんなに雨が降っていたのに土の表面は乾いてきていた。久しぶりに窓を開け放っていたら,鳴子の音がカラリコロリと心地よい。本当にこんな日には空を飛べそうだ。玄関前のイチゴちゃんたちにもご挨拶をして,先日花をつけ始めたグリーンネックレスにも水をやる。そして最後に私。ジョーロでお水というわけではなくて,淹れたてのコーヒー。あーもー早起きは三文の徳!今日もいい一日になりますように♪ 

October 13, 2006

愛にあふれてる。こういうの,すごく共感する。

 みなさまは,車椅子のリサイクルについてご存知ですか?車椅子は1台20万円以上もするそうです。日本では入手時に国の補助もあるそうですが,たいていは一人の方が使われた車椅子はそのあとそのまま捨てられてしまうそうです。
 必要としていても十分な数がない海外へと車椅子をリサイクルして送ろう!という趣旨の元に開催されるのが「福生ブルースフェスティバル」です。チケットの売り上げは必要経費を除いてすべて車椅子のリサイクルにまわされるそうです。
 これを聞いたとき,愛にあふれてるといたく感激いたしまして,Akagi Cafeでは少しでもお手伝いになればと,「福生ブルースフェスティバル」の前売りチケットを販売しております。もちろん出演者が素晴らしいので演奏もばっちり期待できます♪「をを,そんなコンセプトならば!」とか「いいブルースを聴きたい!」とかそんなことを感じられた方がいらっしゃいましたら,どうぞスタッフにお気軽に声をかけてくださいね。
 下記の方法でも入手できます☆彡

チャリティーイベント「福生ブルースフェスティバル」 (2006/09/23)
日時 : 2006年11月5日(日) 午前11:00~午後4:00(雨天決行)
会場 : 西友福生店第一駐車場(JR福生駅東口徒歩1分)
料金(税込:当日券¥2,500 前売¥2,000
※中学生以下は入場無料
応募方法 : 下記、お申し込みフォームに必要事項をご記入の上送信してください。フェスティバル当日、受付にて本人と確認できる身分証を提示して頂ければ、前売り料金でご入場頂けます。尚、予約受付の確認メールが返信されますので、e-mailアドレスご記入の際、お間違いのないようご注意ください。
http://fussa.tv/fussatv_pc/bf2006.html

主催 : 福生ブルースフェスティバル実行委員会
協賛 : 東京福生ロータリークラブ
協力 : 西友福生店・福生ドットTV・FM-FUSSA88.0MHz
お問合せ : インターフェイス TEL/042-530-1169

November 13, 2006

ヨルガキレイ

木枯らしが吹く季節になって
寒さに襟元を寄せる朝が多くなる

多くの困難や
多くの理不尽さや
多くの憤りや
そんなものをやり過ごして
見上げれば

あまりに美しい星空

December 3, 2006

継続はチカラ

 今日はAkagi Cafeで小美濃真弓ボーカルクラスの発表会でした。実は昨年も別の場所でお手伝いしているのでお弟子さんたちの歌声は2度目。1年ぶりに聴く皆さんの歌声は,確実に上手になっていました。継続はチカラなり,だなぁとほんとしみじみ感激しました。
 ピアノ岩谷泰行さん,ベース幡野謙二さん,ドラム佐藤康郎さんでしたが,妙に息がぴったり。聴けば3人そろって演奏したのは初めてだそうで・・・すごいですね。私もちゃっかりと2曲歌わせてもらっちゃいました。すごくよい発表会でした。また来年も皆さんの歌声を聞きたいなと思って帰ってきました。
 帰ってきてから家でブリ大根と豆腐のスープとさばの塩焼きを作って玄米ご飯で食べました。心が少し優しくなりました。明日からも頑張ろう。

December 10, 2006

涙が出るほど

 先週金曜日,Akagi CafeでKatsumi Brothersとライブでした。ピアノ田山勝美,ベース谷克己,だから
Katsumi Brothers。寒いなぁと思いつつカフェに着くと谷さんはすでにいらしていて,いつものようにベイビーフェイスでニコニコ。谷さんの顔はいつも福々しい。結構ありがたい顔をしているきがする。
 あれこれ譜面をそろえているとふらりと現れた田山さん。そのままつかつかとピアノに寄るといきなりバラードを弾き始めた。なんと言ってよいものか・・・その音色の愛に溢れた感じは,思わず目頭が熱くなるほどなのです。
 私はいつも,ライブに来てライブに参加しているアーティストやお客さんやそのお店のスタッフやそういったその場を共有する人たちの中で,一番の幸せモノだと感じる。ああ,この場に存在できてよかったと思う。いきなり始まった田山さんのバラードも完全に私のハートをノックアウトでした。谷さんは田山さんのピアノに合わせてベースを弾いていて,私は譜面をそろえるのも忘れてしばらく聞きほれていました。
 のんびりとはじめたライブも,お二人の音に対する愛情で火をつけられて素敵なものになりました。谷さんのアルコ,大好きなのですが田山さんと谷さんのアルコで繰り広げられたインストは,このまま歌わずに余韻にしばらく浸っていたいぐらいでした。
 懐かしいお友達もきてくださって,また始めてのお客様も来て下さって,楽しいライブになりました。皆様に深く感謝いたします。このメンバーでまたやりたいな・・・。
 さて!週明けの月曜日は久しぶりの田村バンドライブです。成長した姿をメンバーに感じてもらえるかな??電気モノもやるようなので楽しみです!アーリーアメリカンのたたずまいのラフアンドスティングもすごくいかしてます。ぜひいらしてくださいね!!

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January 4, 2007

Lovely Day

 元旦に,ふらりと実家に眠りによったら(笑)兄たちが来ていた。玄関を開けたら海産物の匂いがする。食いしん坊の私は「んー,なにこれー」とかわめきつつ,ダイニングにいくと宴会真っ只中。いやー,なんというかうちの家族はよく飲むな・・・。ふと足元を見ると以前から狙っていた地ビールの空きボトルが転がっていた。そしてテーブルの上にはワイン2本と日本酒と紹興酒が・・・なんてちゃんぽん・・・。ここまで読まれた方は,というかこのつれづれを読まれている方は既にご存知かと思いますが,ええ,うちの家族はみんなよく飲みます。そしてまたよく食べます。よく議論をします。
 その後みんなでニューシネマパラダイスをみて,映画マニアの上の兄貴が監督や俳優さんについて解説をしてくれて,よく笑いまたよく議論しました。間に挟まれるCMにすら爆笑していた5人の酔っ払いは,端から見たら結構なアホだと思います。しかし,数十年繰り返される折り目節目にこうやって集まれることが,今年はなんだかとてもありがたく思えました。おそらく父方母方の祖父母が全員いなくなってしまったからかもしれないなぁ。
 母の父親であったとらさんが生きていたときは正月はとらさんの家で飲んだくれて昼寝をするというのが我が家の慣わしでした。そんなときにはよく,とらさんは「今年はどこに旅行に行こう」といろんなパンフレットを取り出すのですが,そして私は「沖縄かオーストラリアかハワイにしよう!」と言ったりしていたのですが,結局いつものように夏の草津での湯治の日程を決めておしまい。そんな年始行事も2年前から無くなってしまった。
 齢を重ねてなお,つつがなく笑顔で新年を迎えられることは,若いときは気がつかなかったけれど,当たり前でいて,とてもありがたいことだ。家族や友人や恋人や同僚や自分の信頼している人々が傍にいてくれて,健康に生きていて笑い合える幸せというのは,未来永劫のものでは,ない。こういういとおしい時間は,とても大切にしておきたい。
 などといいつつ,2日の夜も私は実家に立ち寄って両親と三人で宴会をしましたとさ。

January 6, 2007

This is Swing!

 というようなショウでした。フレディー・コール@コットンクラブ。日本ではあまりお目にかからない感じのライブだったけれど,おそらくアメリカではこういう決めもフレーズも作りこまれたショウというのはよくあるのかもしれない。
 コットンクラブは初めて足を運びましたが,同じ系列のブルーノートとはまた一味違ったよさがある。一人で行ったせいもあり,するりと前から2番目の席でかぶりつき。箱自体の大きさもあるのだとおもいますが,ステージがより近い感じがしました。フロア席を取り囲むようにボックス席があり,その一段上にまたボックス席。比較的すべての席からステージをちゃんと見れるようになっている配置。席によって価格帯が違って,くつろいで聞きたければボックス席がいいかも。かぶりつきで見たい私は迷わずフロアシートだったけれど。
 フレディー・コールは私の大好きなグルーバー・ワシントンJr.のアルバムでその声を聞いて以来いつか生でライブを聞きたいと思っていた歌手。本人のアルバムもすごく素敵です。まぁ兄がちょー有名なナットキング・コールであるため,ずいぶん比べられたりしたみたいだけれど。うまく説明できないのですが,お兄さんと違う色気というか意味合い的なブルース色があって,私はその部分が大好きなのです。
 ライブは・・・感激しましたね。グルーヴ感,声の出し方,バンドとのやりとり。無理が全く無い。声を力を入れて張り上げることも無ければ,あやふやさもない。トラブルも無く,選曲も4ビート,バラード,ラテン,などちゃんとちりばめてあり,1曲の中でも余分にアレンジで付け足したところもちゃんと決め込まれているわけですよ。
 アクシデントといえばアンコールのI'll be seeing you.をバラードでうたっているときにドラムの人のハイハットが90度回転して縦になっちゃって叩けなかったことぐらいで,それもバンドのみんなが笑いとばし,挙句の果てにはフレディーが〆に入りそうなタイミングでドラムの人がハイハットをつけなおし,「1,2,3,4!」とカウントを出してミディアムでノリノリになり,最後はちゃんとまたバラードに戻る,といった,それも仕組まれたショウの一部のようでした。
 日本ではジャズはその場で出会った人たち同士が決め事もその場で説明し,1,2の3でやるもんだ,みたいな風潮があるけれど,ショウとして見せるジャズはそれではできないなぁと思いました。リハで決め込んで「いかにかっこよく」ステージングするか。あたしはこういうのが好きだなぁ・・・。
 ステージの上の年齢層も高く,フレディー自身は77歳。声の渋さといい,がっちりした体躯といい,色気といい,申し分ない。日本のジャズボーカルの中で男女を問わずこんな素敵な人はいるんだろうか?あと,感じたことは弾き語りであるせいか,間の取り方が私の大好きなシャーリー・ホーンと似ている気がした。声の出し方も似てるし,彼女同様彼のピアノも素晴らしいのです。
 まだしばらくステージはあるようです。オススメ。

January 24, 2007

やっぱり好き!

 今聴いてて思ったんだけれど,この人の音色好きです。あたしと彼とはジャケ買いから始まった仲ですが,聴けば聴くほど好きです。グルーヴァー・ワシントンジュニア。えろい!セクシー!ファンキー!いぇい!この色気ですよやっぱ。
 いっぱいアルバム出てますが,この↓コンピアルバムいいです。後は廃盤になっちゃってるけれどAll My Tomorrowというアルバムがいいです。彼のアルバムで歌っているビル・ウィザーズやフレディー・コールもいいです。 

ラヴ・ソングス
ラヴ・ソングス

January 27, 2007

ご褒美

 もう日にちが変わってしまったけれど,26日金曜日はライブでした。福田重男さんピアノ,鈴木克人さんベース,小泉高之さんドラムのトリオと一緒のライブでしたが,とっても楽しかったです。福田さんはもう説明の無いくらい有名なピアニストで私の周りでも彼に教わっているという人がちらほら。和製ゲイリー・オールドマンみたいなイメージの方でした。お話がちょーーーー面白かったです。歌伴ももちろんものすごくすばらしかったのですが,インストで弾かれたハウインセンシティブの美しいことといったら無かったです。裏で聞いていて音色の美しさに思わず涙ぐみました。鈴木さんは静かな落ち着いた人柄なのですが,ソロでバリバリとのって弾いてくる姿が印象的でした。セッティングのときのベースの生音のなりがとてもいい響きでした。他の楽器が無ければ生音で十分響かせられる人なんだろうと思いました。小泉さんのドラムは,相変わらず楽しそうで,こっちがわくわくのせられちゃいました。まいどっ!
 そして今日は珍しいお客様やお久しぶりのお客様や,始めましてのお客様が沢山いらしてくださいました。ありがとうございます。前回も聞きに来たから今回も来ました,と言ってくださった女性二人組みのお客様から,もうその言葉だけでありがたいのに「So many starsを聴いたら,とっても心に響くものがあって自分へのご褒美になりました」と言ってもらいました。嬉しかったなあ・・・。そういう言葉をいただくと支えになります。また,他のお客様からはありがたいお手紙をいただきました。今日からさらに,新たに頑張ろうと真摯に思いました。
 So many starsは,沢山夢や歌や目指すところがあるけれど,どれか一つは私のもの,という歌ですが,どれか一つを手に入れるためには天才じゃない限りやっぱり努力は必要で,努力している状態というのは私の中ではいつもいびつな球体が転がっているイメージなんですが,転がり続ける中で雪ダルマ式に何かが育っていくわけです。時には速度が遅くなり,時には石にぶつかってそのいびつな球体が割れてしまったり。でも転がり続ける状態を継続するのは自分の気持ちで,ありがたい言葉を掛けていただいたりすると,加速度ついちゃいます。うわーん,がんばろう!
 

January 29, 2007

建物の空間自体が音

 今日はタブラとサロードのライブを聞きました。@Akagi Cafe。後一つ楽器があったのだけれど名前を忘れてしまった・・・。タブラの音色を聞くのは2回目ですが,何度聴いてもいいのです。心に響く。特に低音が好きです。演者のかたがたとお話をしていたときに,インド音楽はリバーブを沢山掛けると気持ちいいという話をされていました。タブラの逆瀬川健治さんはさらに,建物の空間自体が音を作り出すという話をしてくださって,それを聴いていて深く感動しました。インド音楽はことさら地べたに座り込んで奏でるから地面との密着度が他の演奏よりも高いということもあるのかもしれません。壁が近い方が自分の音が返ってきていい感じだ,という話もしてくださいました。
 演奏の中で,お互いの楽器の音色にうなずきあいながら楽しそうにしているのを見て,こういう感じって,とても心が通じてるなぁと思いました。同じライブを聴いていた人は「こういう音を聴くと違う世界に連れて行かれて,想像力(創造力?)をかきたてられる」と言っていました。非常に解る気がしました。創造力かきたてられました。また聴きたいなぁ・・・。ぜひぜひ。

February 4, 2007

風に揺れるカーテンの影を眺めるのが好きです

 今日は朝目が覚めたらとてもいい天気だったので,ベランダの窓を開けて鉢植えちゃんたちを日光浴させた。例に漏れず隣に座って私も日向ぼっこをしていたのだけれど,ウッドカーペットにレースのカーテンがゆらゆらと風にゆれる影を眺めていたら,とてつもなく幸せになった。こういう時間や光景がとても好きなのです。ずっとそれを眺めていたいところですが,そういうわけにもいかないので,洗濯をして鉢植えたちに水遣りをしていたら,バルコニーで育てているイチゴちゃんに大きな実がついているのを見つけて,またまたとてつもなく幸せになった。あー幸せだなぁと今朝から開花したハイビスカスの花を見ていたら心が温かくなった。こんな幸せな気持ちになれること自体,とてもありがたいなぁ。
 ライブのために夕方でかけたら,外は風が冷たくて,まだまだ冬だなぁと思ったけれど,電車の中でくしゃみ3連発。花粉症の季節になりました。いやー。早く対策を練らねば。
 ライブの前に数曲打ち合わせをして,ライブが始まりましたが,沢山のお客様に来ていただいて,ありがたかったです。NY仕込の田山勝美&谷克己のカツミブラザーズの演奏は愛に溢れていました。愛だよね,やっぱり。
 鉢植えにしろ地植えの植物にしろ,自然とつながっていると自然から愛情をもらって,また自分を媒体にして自然へ愛情が流れるというサイクルになるんだけれど,その一過程で音を出すというか歌を歌うわけです。だから自分の中に不純なものが存在すると自然に還元すべき音色が混合物になっちゃうんだよね・・・。カツミブラザーズの音を聴いていると,この人たちは本当にいい愛情を持っているなぁと感じます。
 音にまみれてあっという間に時間は経ってしまって,懐かしい友達と楽しいおしゃべりも出来て,今日はとっても幸せな一日になりました。明日からも頑張ろう。Love and Peace。

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February 7, 2007

あー,たまらん

 Roy Ayers。先日ブルーノートにも聴きに行ったけれど。今アルバムを聴いていたら,やっぱりすごい。こういう音好きだなぁ。と,考えると,私が音を選ぶ基準ていうのは色気,エロさ,全体のまったり感,妙なテンションのコード選びと浮遊感,なんかたくらみたくなるわくわくぞくぞくするフャンキー感,かな。いやーこのエロさはグルーヴァーにも通じる。

20th Century Masters - The Millennium Collection
20th Century Masters - The Millennium Collection 

February 27, 2007

美人バーと仲間たち

 今日はカフェでウェブ雑誌の対談撮りがあったので17時ごろに神楽坂へ行き,収録が終わるまで対談を見ていた。その対談の中で「芸術家は無邪気さが無ければ駄目だ!」というくだりがあって,すごく納得したりして。対談が終わった後に吉田象さんと若松監督と話をさせていただいて,ジャズの話になり,若松監督が「ハートだよ,歌は」と言ってくださったのがとても印象的でした。
 その後片づけをしようかと思っていたら,スタッフの一人がピアノに座り,いきなりバースデーソングをたどたどしく弾いてくれました。歌も歌ってくれた。えー感激!と思って振り向いたら他のスタッフがケーキを差し出してくれました。思わず涙が出そうになりました。
 心温まる出来事を胸に酒屋バーへ向かうと既に何人かお客様がいらっしゃっていて,しかも美人ぞろい。うーん,あたしって幸せものだ。。。と思っていると,その後も続々と。誕生日ライブを無謀にもやらせていただき,結果酒屋バーが満員になるほどのお客様がいらっしゃってくださり,本当に嬉しかったです。市さんの素敵なピアノも聴けたし,あんちゃんのミュートラッパもすごく久しぶりに聴けたし,笹本さんの初エレベも聞かせていただいて幸せでした。小美濃さんからは歌のプレゼントも。
 よい一年のスタートになりました。カフェのオーナーやスタッフのみなさま,お誕生日のメッセージを下さった沢山の皆様,酒屋バーへお運びくださった皆様,両親と姉貴と兄貴たち,今年はいろんな人にお祝いをしていただきました。明日からまた心を引き締めて歌っていきます。愛と感謝をこめて。

March 4, 2007

風が渡り,そして再生が訪れる。

 シタールのウエタさんだったか,サロードの関口さんだったか忘れました。昨日出会ったアーティストのどちらがか「明日はもっと暖かいんだって」と言ったとおり,今日は暖かい。春というよりも,初夏の風の香りがする。
 朝早くからおきて,洗濯をしたり掃除をしたり。開け放った窓から花粉は容赦なく入ってきて,鼻水とくしゃみの連発。それでも部屋中の窓という窓を開けた。よどんだ気配を消し去りたかった。私は,今,再生しているのを感じる。昨日目にして感激したハイビスカスもチューリップも,今朝はもっと新しい見え方をする。コーヒーを淹れる。豆を挽いている時から幸せの香りがする。パンを焼き始める。
 ベランダでしばらく土いじりをしていた。四葉のクローバーを鉢に植え替えた。みんな植物がいっせいに伸びをしている。へんな時期に挿し木をしてしまったアイビーも一度は枯れたと思っていたけれどぐんぐんと緑が増してきている。ミニバラも冬の葉の間からいくつもつぼみをつけている。アスパラガスはありえないぐらいに生長し,新しい枝は1メートル近く伸びて行き先を求めてさまよっている。同じ鉢にはどこからか飛来したなぞの植物が育ち,黄色の可愛らしい花をつけている。やっぱり枯れてもう駄目だと思っていたルッコラも白い十字の花をつけ,倒れんばかりに茂り始めた。昨日までは縮こまっていたローズマリーも新しい芽がいっせいに伸びた。バジルは季節はずれの花を沢山つけて,ランナーから土に植え替えたイチゴの苗はいくつか根付いた。イタリアンパセリは新しい芽がミントを蹴散らすように増殖し,その影でミントはけなげに新しいライナーを伸ばし始めている。小さかったテーブル椰子も気がつけば30センチぐらいに成長している。
 洗濯が終わるころに,パンが焼きあがった。幸せの香りがする。しばらく蒸気を飛ばしてから,コーヒーと一緒に食べた。久しぶりにパンを焼いた。今まではパンを焼く行為というのは自分の中のあれこれの雑念や煩悩を解消するためだったような気がする。もう,煩悩パンじゃなくなってきている。純粋にパンを焼いて,純粋にその焼きあがった焼き色や形に感激する。
 私の中では,風がキーになっている。温かみを帯びた風が渡っていくと,いつも新しい何かがやってくる。小さいころは風を肌に感じながらいつも高台から海を見ていた。風と海はいつも一緒だった。今は海が無いけれど,風の渡る高台にいる。自分が一歩を踏み出して再生しているのを感じたのは今回で2度目である。前回は,十数年前。畳に寝転がって天井を眺めていた。顔の上を風が渡っていった後にじんわりと訪れ,そしてジャズに出遭った。今回は,今朝目が覚めて,窓を開け,風が渡っていくのと同時に,訪れた。今年は,全てのことが,変わっていく気がする。一番明らかに変わったことは,自分が存在することを肯定していることだ。自分が許せなかったことや人に対しても,優しくなれる気がする。喪ったものや人に対しても,悲しみや喪失感や感傷ではない何かが芽生えている。何かが損なわれ喪われるということは,その上に必ず何かが再生する。ギリシャ神話にも日本神話にもそういう構造が描かれている。すごく簡単で単純な仕組みなんだねほんとは。

March 8, 2007

ローステッドマイルド?

 アレステッドディベロップメント?ロストワールド?いや,音遊びしてましたすみません。コーヒーの話です。家に近くに焙煎やがあるので,足繁く通っていたら,毎月ちょっとずつ豆を試せる頒布会をやっているそうな。策略にちゃっかり乗せられて,1年間取り合えず試してみることにしたのだが,前からわかっていたとおり,私が好きな豆は微妙に深入りで香り高く苦味があり,こくがあり酸味が無いタイプ。ほぼ炒りたての豆を挽きたてで淹れて飲むので毎日幸せなコーヒーライフである。
 先月の豆はケニアの豆とフィリピンの豆。ケニアはまぁまぁだったけどフィリピンはちょっと不思議な香りがした。今月の豆は本当はハワイコナだったのだが入手できなかったらしく他の豆に変わっていた。一緒にくっついてくるおまけの豆が結構また美味しくて,今月のおまけはマイルドブレンドだそうだが・・・豆を見ていると何割か深炒りのものがある。それがまたいい感じで,今日はその中のローステッドを自分でハンドピックして淹れた。美味。美味。そして美味。残りは・・・さぞかしマイルドなんだろう。手元にあったモカとブレンドしておいた。
 製菓用のちゃんとした国産胡桃を使ったパンを焼いてあったのでそれとあわせてコーヒーを飲んでいたら脳内何チャラが出まくった。当たり前のことだけど,材料からこだわるとやっぱり丁寧なものが出来上がって,それを食すると,ちゃんと幸せになる仕組みになってるんだなぁ。
 さてさて,コーヒーを飲むとき,大抵は中学校のときに!友達にもらったマグを使う。Louis et Toutouシリーズね。そうでなければウェッジウッドのホームシリーズのカップ。茶器に関しても実はこだわりがあって,繊細なカップがあまり好きではない。なにせ洗っている間にリーデルのワイングラスを割る女ですから,理由は推して知るべしって感じだけど,本当の理由は割るからではなくて,口の当りが厚めなのが気分的に落ち着くから。ただしガラスモノに関しては繊細なものが好きで,瀬戸物は結構がっちりが好み。もともと器好きなのでインターネットなどで器を見始めると結構やばいことになる。ふと今朝友人がコメントで理論と感性について話をしてて,それを思い出した。コーヒーの好みだとか器の好みだとか,やっぱり理論だけじゃないわけですよ。沢山の感性と少しの理論。沢山の右脳と少しの左脳?とか(笑)今までは沢山の理論と少しの感性ってノリだったけど,直感とか感性とか,やっぱり大事よねぇ。

March 19, 2007

明日へつながる今

 今日目が覚めてパソコンを立ち上げたら,作業が山積になっていた。あちゃー。大切な締め切りを忘れていたので,それ関連で確認をとらにゃならぬことが山積。メールと電話の嵐。何とかお昼過ぎにはひと段落して,渋谷に買い物に行った。いやー,渋谷って都会だわぁ。人がいっぱいいるし,空気があんまりよくない。けど,雑踏の中にいると案外一人で落ち着いたりもする。
 譜面や教本をいくつか手に入れた。正確に言うと先の誕生日のときにありがたいことに音楽ギフト券をいただいていたのでそれで購入した。同じ建物で鍵盤楽器も売っていたのでレスリーのスピーカーを見たりして癒された(笑)音楽関係の書籍を眺めていたらどうしても手に入れたくなったけど,はじめの店に無かった本が出てきてしまったので数件本屋をはしご。どこにも無かったので家に帰ってきてネットで検索して発注。ま,いっか。
 それからひたすら今日購入した教本を読み漁り,読んでいたら,教本の内容だけでなく,コラム欄にひどく納得した。「認められないことを人のせいにする輩がいるが,認められないのはひとえに自分のせいだ」とか。「積極的に行動していれば結果は後からついてくる」とか。すげー,人生本みたいじゃーんと感激したので,音楽ギフト券を下さった方に深くお礼を申し上げつつ,その話をした。。その方から音楽ギフト券をいただくにいたらなかったら,この本に出遭ってなかったかもしれないから。
 昨日からの一連の動きといい,そうだ,深夜に来たR&B?ファンク?バンドのリハの連絡といい,今日のこの示唆に満ちた教本といい,全てが明日につながる今なんだなぁと思った。きっとでも,日々そういう啓示に満ちているんだろうね。それを気づくか気づかないかは自分の気持ちのありようなんだなぁ。全てが動き変わっていきます。そして,そんなときに,部屋のハイビスカスがまた一つ咲く。cool

April 19, 2007

心が熱くなります

 感動したというか,前もどこかに書いたかもしれないけれど「ロッキー」シリーズが大好きだ。1作目がやはり何と言っても素晴らしい。そろそろロッキー・ザ・ファイナルが封切される。ロッキーのテーマソングといい,ストーリー性といい,スタローンがやっぱり年老いていてしわくちゃになっているのにすごい筋肉だとか,この映画をそもそも作ろうと思ったという心意気というか,もう,脱帽。もともとボクシングとキックボクシングとかムエタイが好きなので,どうもこういうファイト系の肉体アクションものには目が行ってしまうのだけれど,予告編見ただけでなんだかウルウルしてしまうあたしは単純な生き物だ。映画の中だけれど,不屈であることの潔さってのはやっぱりじんとくる。到底できない。ストイックさというのはやっぱり超越するとすごい形になるんだなぁ。
 とにかく,モチベーションに火をともすのにはもってこいの映画である。ロッキーのテーマソングは「やらなきゃいけないことがたまっているとき」に「円滑にやる気を起こしてがんばるぞーーーーという気にさせる」音楽である。目覚まし代わりに買おうかな・・・。いいなそれ。確実にあたしはリセットされて頑張れる気がするぞ。
 私の中ではスタローンとシュワちゃん,チャックノリスとセガールあたりは案外十羽一からげ的な俳優ではある。が,なぜかスタローンは他の肉体派の俳優さんたちとは違う。それは確実に「一度は打ちのめされてメタメタになるけれど,必ず立ち上がる」という構図を採ることかも。シュワちゃんは若干コミカルで,チャックノリス,セガールはかっこよさを崩さない。そうか。かっこ悪いところまでやったら,後はかっこいいところに浮上することになってんだな。お笑いの要素を入れることで自分を落とすとかかっこよさを崩さないとかだと,共感できる部分がどうしても欠けるというか・・・。
 まぁ,いずれにしろ,歳をかなりとっているのにボディーアクション的映画をもう一回やるぞ!というスタローンの姿勢がそもそもロッキースピリッツだよね。頑張れスタローン!って感じ。

April 22, 2007

歌う場所

 20日に金子マリさんのライブを聴いた。もーなんか,人柄からしていい人だね。でも何よりも,歌を歌っている場所というかタイミングがすごくいい。譜割とか歌詞が聞こえる聞こえないとかそんなことじゃないのね。歌をいかに自分のものにして発するかみたいなもの。ハニーとかすごいよかったなぁ。日本語だろうと英語だろうと,ただの記号だね。歌詞のよさだってあるけど,なんかもう,それは二の次の気がした。歌詞とかメロディーとかそういうのを超越して,繰り出される感情の発露みたいな。うまく表現できません。
 久しぶりに人の歌で感動した。こぎれいなうまさなんて,彼女の表現力の前では意味がない。すごいいい経験した。Duoで見たときよりも遥かにいろんなことを感じた。Duoで見たときはすげーうただなぁと思ったけどここまでぐっときてなかった。彼女と客席の距離かな。空間の響きかたかな?魂を感じました。なんていうか,要するに,いいものはいい,わけです。

May 6, 2007

幸せのかたち

今日は従姉妹の結婚式だ。年末に決まった結婚にびっくりしておめでとうメールをしたら「ありがとう、幸せになります」って返事が来た。そんなこと言われたら、こちらがこそばゆい。思わず文面に頬がゆるむ。
 先日ライブにも来てくれて、いつもにこにこしているいい子だけれど、増して満面の笑顔で、見ているこちらもつられて笑顔になった。
 幸せのかたちは人それぞれで、真っ直ぐだったり、屈折したり。でもやっぱり周りの人も巻き込んで幸せってのは、素敵だ。
ネガティブな事柄というのは伝播しやすいし吸引力が強い。そして案外後々まで尾を引く。いつかどこかで聞いた。悲しかった・辛かったといったネガティブな思い出と,嬉しかった・楽しかったといったポジティブな思い出のどちらが思い出しやすいか,といえば,俄然ネガティブな思い出なんだそうな。
 それは当っていることかもしれない。だけれど,たとえば従姉妹の結婚のように,思い出すだけでこちらも幸せになるような記憶というのも,すごくチカラがあるのも事実だ。
 そう考えていたら,やっぱり押しなべて平坦な日常もありだが,喜怒哀楽の明確な日々というのも回帰点が明らかでいいなと思った。
 あるとき友人と話をしていて「何もない人生を長く薄く過ごすよりも,密度の濃い人生を短く過ごす方を望む」と言ったら驚かれた。私の100%は喜怒哀楽で出来ている!とか思ったけど,これは別にあたしに限ったことじゃないね(笑)

May 21, 2007

Beat from the Earth

 新宿ピットインに久しぶりにライブを聴きに行きました。コンガ今村祐司さんとサックス後藤輝夫さんの『Beat from the Earth』発売記念ライブ。

BEAT FROM THE EARTH
BEAT FROM THE EARTH

 今村さんは人柄も柔和でこういっては失礼だけれど,とても可愛らしい方です。そんな見かけとは裏腹に,叩き出されるリズムの巧みなことと言ったらない。合間合間の寒いギャグも,今村さんならでは。かなり沢山のお客様がいらしていて,さすがだなぁという感じ。ピットインの音響もなかなかいい感じで,聞いているこちら側にも不安感が無いし,臨場感溢れるステージでした。
 サックスの後藤さんはといえば,大先輩の胸を借りてといった雰囲気でしたがなんのなんの。今村さんを駆り立てもし,テナー,ソプラノ,中国の笛,さらにパーカッションも演奏するなど,一人何役?という感じでした。
 この二人の紡ぎ出すサウンドは,世の中一般的には耳慣れたサウンドではないかもしれないけれど,聴くたびに胸が熱くなるフレーズが飛び出して,我々はしっかりと大地に根付いているのだと認識させられる。今はいろんな音が世の中に溢れているけれど,この二人のサウンドを聞けば,たとえば母の背中で鼓動を聞いて安心する赤子のような,着実に記憶にあるはずのビートに気がつく。それはジャズだ,ポップだ,ラテンだ,演歌だとかそういう細かいことではなくて,もっと根源的でシンプルな部分に存在するビートである。
 パーカッションにもいろんな楽器があって,今日登場したコンガやジャンベに限らず大小さまざまである。パーカッションはそもそもアフリカなどでは通信手段の一つであるから,近くや遠くに伝達するという目的があるものだそうだけれど,あるジャズピアニストは,コンガは一番遠くまで音が響く楽器だと教えてくれた。確かに叩いてみれば低く,高く,浅く,深くと様々な音色を持つ楽器であることを知る。
 その楽器を駆使して今村さんは,時に語るように,時に朗々とリズムを刻む。聴いているうちにコンガの音色が視覚できるような気になってくる。それはコンガの表面から離れると,まるで光に反射して様々な色合いを見せるシャボン玉のように,丸みを帯びてぽわんぽわんと飛び出してくる。
 軽やかで,かつ深い。その粒立つリズムに乗って,時にアグレッシブで時に泣けるほどの美しい色彩を放つサックスの音色。ふと思う。人はもっとシンプルで,もっと根源的な部分に回帰すべきではないだろうか?大量生産されるどれを聞いても同じようなサウンドにまみれて,何が売れる基準なんだかよくわからない時代だから,よさの尺度というのは様々だろうけれど,これほど真摯でこれほどシンプルで,これほど懐かしくて,これほど新しいサウンドを最近耳にしていない。
 それは今村さんと後藤さんの,何十年もかけて培ってきた音楽への情熱や,人類や地球への愛情のなせる業だ。ヒトは存在する限り何かしらを損なう生き物である。それは自分自身に対してだけでなく,外側の世界に対してでもそうである。聴き方によってはいろんな響きをする二人のサウンドは,そんな人類の存在に対する警鐘でもあり,許しでもある。ぜひ一度聴いてみて欲しい。そこから何かしら感じるメッセージがある。

May 27, 2007

音楽

 今週はじめから徐々に酷くなっていく頭痛。光を見ても頭痛がひどくなる。音を聞いても頭痛がどんどんひどくなる。練習が出来ないことをこれほど苦痛に思ったのは初めてかもしれない。そもそも,練習好きじゃないんですが。一攫千金,濡れ手に粟タイプなので,目が覚めたらすごいアーティストになっていたいわけね。まぁでもそれはありえない。
 片頭痛がひどくて死んじゃうことはまずないんだけれど,一説では「陣痛よりも痛い」といわれるほどの痛みらしい。あたしは陣痛も知らないので,まぁなんともいえないけれど,とにかくひどい痛みである。転げまわるほどと記載したいが,転げまわると余計痛くなるのでまず無理。
 片頭痛には何種類かパターンがあって,血管が縮小するので痛くなるパターンと,血管が拡張して痛くなるパターン。今回は後者。いつも同じパターンかというと,そうでもない。前回は前者だった。血管が拡張して起こる痛みというのは圧力が上がることによって引き起こされる痛みらしい。片頭痛にありがちな感じで痛みに波がある。
 がしかし,今回救急で病院に行くことにしたのは,その緩急の波の緩のところがほとんど無かったから。家にある常備の頭痛薬を飲んでみてもまるで効かず,痛みは増すばかり。尋常な痛みだとはどうも思えなくなった頃にタクシーを見つけて病院にふらふらとたどり着く。手際の悪い病院の受付とは裏腹に,時間外で診てくれたお医者さんの診察は実に手際よく,感激して思わず我慢していた涙がぽろり。「涙が出るほど痛いんだね」と頭痛で言語障害まで出ている私の言葉をティッシュを差し出しながら解読してくれた。たかが頭痛にこんな優しい言葉をかけてくれるってことが嬉しかった。
 それからCTを撮って,頭の中に構造上の問題は無いということがわかると,腕に注射を打たれた。その注射も痛いの何のって。その痛みで一瞬頭痛忘れたもんね。というか,一瞬頭痛を忘れたと思えたことが救いだったなぁ。ああ,この頭痛よりも痛い痛みがこの世に存在するんだって。 
 ところが。その注射は圧力を下げるために血管を収縮するクスリなわけです。急速に血管が縮小するのに対応できない血流のせいで,今度は体中がちりちりとし始めて,鼓動と一緒にズキリズキリと始まる。うーん,それはそれで痛い。しかも吐き気は治まらない。近くで看護婦さんたちがおしゃべりをしている。あんまり聞きたくない内容だなぁ,しかも電気が眩しくて頭痛がひどくなる気がする。近くでは喘息気味のおばさんの苦しそうな呼吸が聞こえる。あまりに痛いので歯を食いしばっていたらあごも痛くなってきた。
 堪えていると,可愛い看護婦さんが見に来てくれた。でも可愛くても頭痛が治るわけではない。愛想笑いも出来ぬ。色っぽい看護婦さんが見に来てくれた。でも色っぽくても頭痛が治るわけではない。先生が見に来てくれた。「後30分ぐらい横になってクスリが効かなかったら入院ね」うーん,有難いお言葉。でも入院はいやだ。痛みの種類が変わるのであればなんかの効き目はあったのだろうと信じて,30分も経たないうちに,違う色っぽい看護婦さんが顔を出してくれたので「帰ります」と言った。寝てるだけなら家でも出来る。
 ふらふらとまた家に帰ってきて,ひたすら横になる。高校時代の友人から珍しくメールが入ったりする。ふーん,と思っていると浅く眠る。家から電話が来る。頭が痛いといって電話を切る。仕事のメールをしていないのに気がついて,仕事のメールをする。たぶん支離滅裂なメールが行ったことだろうが,頭が痛いので知ったこっちゃ無い。何度かまた電話がなる。うん,大丈夫大丈夫,とかいって電話を切ったような記憶がある。
 そのまま一晩寝る。早朝に起きたら,少しだけ治まっている。ああ,よかった,とお茶を飲んでもう一眠りする。目覚ましが鳴っている。とりあえず起きた。さっきよりも頭痛がひどくなっている。10時から打ち合わせなので準備をして出かけたら,外が眩しすぎて頭痛のボルテージが一気に!というわけで打ち合わせの場所までタクシーで向かう。
 あーぁ,こうやって頭も痛いのに打ち合わせにこれちゃうなんて,あたしもつくづくタフだよなぁ。と思いながら打ち合わせを始めたが,だんだん意識が朦朧としてきて,言語障害発生注意報!その頃に話が終わったらしく,そのまま病院に直行したいほど痛かったが,あーいかん,私しか出来ない仕事があるのだ今日は,と吐き気のせいで電車を載ったり降りたりを繰り返しながら何とか神楽坂へ到着。
 今日は,なのであまり何をしたかは覚えてない。時々痛くなくなったりしたので,ラッキー♪ぐらいにしか思ってない。今日お目にかかった皆様,いつもにまして無愛想ですみません。で,一段楽したので家に帰ってきて,一息ついて,そのままキーボードに向かった。歌を歌った。そしたら,音を聞いても頭痛が増幅されないことがすごく嬉しくて,夢中になっていたら,頭痛がものすごく軽減されていることに気がついた。
 あー,やっぱり音楽って愛したら愛しただけ,確実に何かを私に示してくれるなぁと深く感謝した。そこで考え始めた。両親は私の中ではぴか一信頼して愛している対象だけれど,ナマモノなのでいつかは死んでしまう。恋人は裏切ったり傷つけたりするから未来永劫なんてことはまずめったありえない。明日のことすらままならぬ。そう考えると,唯一無二だなぁ。無条件に受け入れて愛し続けてくれるのは,音楽しかありえない。有難い。というか,愛してるよーーーー!!!!って感じ。アホですね。はい,わっかの取れた孫悟空のようです。感性が解放されています(笑
 明日も無事,頭痛の無いまま起きられますように。

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