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詩 アーカイブ

April 11, 2006

愛を。

あなたが好きで
あなたが好きで
あなたが好きで

狂おしいほどに

だからあたしは,歌を

April 18, 2006

ありがとう

あなたの言葉が
固まった心を溶かす

ありがとう

あなたに出会ったことは
あたしの人生の新しいページになる

どれほど言葉を連ねても
あたしの気持ちの核心には程遠くて


ありがとう

いまのあたしに言えること

April 24, 2006

大切なことを見喪った夜

どんなことがあろうとも
見失ってはいけない大切なことが誰にでもあって
知らずか知ってか
みんなそれを心の奥底で大切にしている

ある人にはそれが人と人とのつながりであったり
またある人には明日食べる糧を得る何かだったりする
ある人には家族であったり
またある人にはリセットする通勤途中のコーヒーだったりする

最近あたしは
上手く説明できないけれど
そういったあたしにとって大切なものを見失っていた気がする
それはすごく簡単な見かけで
でも喪ったら二度と戻らない何かだった
いろんな人がやってきて
いろんなことを囁いていった

見ている振りをして
聞いている振りをして
心の目を閉じて
心の耳を閉じて

次目をあけたとき
何かが損なわれ喪われたのをはっきりと感じた

それでも

Keep on singing
たとえ全てを喪ったとしても
たとえ声が出なくても

ぽっかりと空いた隙間に満ちるのは音

June 4, 2006

詩とピアノと歌

 うまく感想が書けるか,心配なのだけれど。。。keikoさんとAkagi Cafeでライブをしてきました。初めての試みで詩の朗読とジャズをあわせてみました。まず,感想を。とても,よかったです。心から,そう思えます。けいこさんとゆきこちゃんと,私が持ち寄った,小さな暖かさを,聴きに来てくださった方々,お店のスタッフの皆様,あの場にいた全ての人々のみならず,離れている人からもエネルギーをいただいて表現した,と言った感じ。でこぼこ,はありますが,今の我々にできる,我々らしいライブだったと思います。もちろん,反省点がなかったわけではありません。でも,次につながる確かな何かを得たと思います。何事もチャレンジだと思いました。
 けいこさんと初めてお目にかかったとき,どうしても彼女とライブがやりたくなった。どんな感じにやるとかどんな雰囲気になるとか,そんなこと全く考えなかったし,言葉を大切にしたくて,当日になるまで全くアイディアすら浮かびませんでした。声になった瞬間から言葉の質が変わるような気がしていたので,リハーサルあえてしませんでした。
 ただ,彼女とライブをやってみたいと,そんな気持ちだけで敢行してしまったライブでしたが,蓋を開けてみたらお客様は入りきらないくらい一杯で,そしていらっしゃっている皆様が,みんなすごく優しくて素敵な気持ちをもっていらっしゃるのが肌で感じられて,思わず感激して涙が出てしまいました。
 けいこさんの詩自体とても素敵でしたが,文字を目で追うのではない発話行為を通しての詩の感じ方というのは,すごく素敵だなと思いました。目を瞑って聴いていたら,彼女の声がじんわりと心に響いてきました。あの場にいた一人ひとりがいろんな贈り物を彼女からもらったのではないでしょうか。もちろん私も。とても癒されて,世界中の人々が幸せでありますようにと,心から願いました。

 ありがとう。

July 26, 2006

あの日は

世界から,零れ落ちそうな夜だったのだ
あなたのことばに
救われた

そんな人がいるのを
時々たまに
思い出して

September 17, 2006

La Vie En Rose

人生は
長いようでいて短い
だから目の前にあることをすべて楽しんでしまえばよい
乗り越えられない試練はない
なぜなら
目の前にある試練はすべて乗り越えられるものしか提示されないからだ

胃がきりきりと痛む明け方も
背中の毛がちりちりと逆立つ昼も
心の中の罵詈雑言も
心無い言葉や振る舞いに涙する夜も
無力さに肩を落とす朝も
ふと立ち止まって考えたら
すべて生のエッセンスなのだ

よいことばかりでないと思うことはいかにもたやすくて
いやまてよ
これは次へのポテンシャルになる

人生は楽しい
人生は楽しい

September 20, 2006

no meanings

何もない
何も意味を持たない
言葉も
思考も
文字も

突き抜ける空の青さを
キラキラと輝く木々の緑を
鳴子を揺らす風の清しさを
素足で踏みしめる砂の冷たさを
両手ですくった水の懐かしい匂いを
小さな箱庭で開いた花びらを
じりじりと肌を灼く日差しを

ああ
生きていることに感謝する
こんな雑踏の中で
個である前に人である前に
まだ私は深くすべてにつながっている

やがて燃え尽きてしまうのだから
そしていつか土に還るのだとしたら
日々一瞬一瞬触れるすべての感動を
触れた瞬間喪われ始めるのを知っているけれど
わがままにもすべて感じ取り切り取り手に入れ咀嚼し示そうともがかずにはおれない

でも私は愚かでちっぽけだから
この愛を表現する手立ては
何もない

October 22, 2006

救われた夜

大きな砂山を
ふもとからただ両の手で掘っているような気分になる
砂山の中には
ガラスの欠片が埋もれていたり
なくしたと思っていた時計が隠れていたりする

ガラスの欠片でざっくりと怪我をしたのに気がつかず
時計を見つけて引きずり出して初めて血が流れていることを知って
傷口を眺めていたら痛み出した

痛くて手を休めている間に
さらさらさらさら砂山は大きくなって
まるで心臓が怪我をした手にあるかのようにどきどきと波打って
どうにもこうにもやりきれなくなった

足を投げ出してぺたりと座り込んで
歌を歌った
途切れ途切れ
喉は枯れて
音程も悪く
リズムも今いち

それでも歌い続けていたら
砂山のことも
ガラスの欠片のことも
時計のことも
怪我のことも
時計を見つけた喜びのことも
みんな遠くに消え去った

ああ,なんでもいい
思った刹那
ガラスの欠片を埋めたのも
時計を隠したのも
砂山を大きく育てたのも
きっとあたしなんだなと気がついた

いつか砂山は姿をかえて平らになり
時計は大事に磨かれてピカピカに動き出し
痛みは去って傷跡がうっすらと残るだけだろう

そう思えた夜
救われた夜
音に感謝

November 1, 2006

生きている意味を探している

ずっと
ずっと
生きている意味を探していた
なんてちっぽけで
なんてくだらなくて
それでも生きることをやめなかったことに
きっと何か理由があると思っている

とてつもなく悲しくて
やりきれないほど寂しくて
逢えなくなることのえぐるような切なさをかみ締めて
それでもなお今ここにいることを

気がついたら齢ばかり重ねている
それを大人と呼ぶのだろうか
昔にくらべて
頭の回転は遅くなり
気持ちに柔軟性がなくなって
ノリと勢いが落ちた
自分と自分がこうであろうというイメージとの差が大きくなった

そして
私が生きているということを素直に認めつつある
きっと気がついたら
やりたいことが山積のまま人生は短いなんて憂うのだろう

今朝またひとつ花が咲いた
その花弁の美しさにしばらく呆然と見とれていた

生きているとは
こういうことなのかもしれない

November 11, 2006

心の奥の一番柔らかいところ

そんなところがあるとしたら
あなたはきっとそこにいる

November 13, 2006

ヨルガキレイ

木枯らしが吹く季節になって
寒さに襟元を寄せる朝が多くなる

多くの困難や
多くの理不尽さや
多くの憤りや
そんなものをやり過ごして
見上げれば

あまりに美しい星空

November 19, 2006

知らないうちに

月日が流れ
あなたがいないことにも随分なれた

ほっといてほしいときは
人ごみを歩く
誰もあたしのことなど気にせず
すごい速さで周りが動いていく

涙が出そうになったら
シャワーを浴びる
お湯にまみれて
涙もまぎれるだろう

なんども
やり場のない憤りを枕にぶつけ
逢いたい逢いたいとこぶしを握り締め
眠られずに夜が明けた

この,抉るような哀しみの
いつか解決されることがあるのだろうか
唯一の救いは
私という個体にも
いつか終わりが来るということ

November 30, 2006

道端に

愛が落ちている
擦り切れて
踏まれて
ぼろぼろで
まるでひどく汚れたところを拭いた後の雑巾みたい

誰も気がつかずに
自転車やバイクもその上を通る
歩道から誰かはタバコの吸殻を投げつけたりして
犬も寄らない

しばらく前まで
やっぱりあたしもそれが愛だと気がつかなくて
それでもずっとそこにあるから
あの汚れた塊は何なんだろうと思っていた

あるとき
ちょうどその塊の対岸で信号待ちをしていて
ヘッドホンから大音量で流れ出す音にあわせて歌っていたら
気がついてしまった

あ,あれは,あたしが落とした愛だ

目の前をトラックや車がごうごうと行き過ぎる
信号はまだ変わらない
右を見て
左を見て
右を見て
向こう側に渡るチャンスを探っていた

あたしのすぐ脇を
車が大きなクラクションを鳴らしながら通り過ぎる
ようやくのこと
ずいぶん長い信号が青になったから
急いで対岸に走っていった

愛は,もう,そこになかった


道端に
ずいぶん長いこと
愛が落ちていた

擦り切れて
ぼろぼろで
ぐちゃぐちゃで
どろどろで

きっと車のタイヤに轢かれて
踏みつけた靴底のガムみたいに
しがみついてくっついていったんだろう

あたしがずいぶん前に落とした愛は
きっとあたしを呼んでいた
だけどあたしが気づいたときには
愛想を付かしてどこかへ消えた

December 13, 2006

落ちてくる

音が落ちてくる
街に
道に
木々に
海に
あたしに
あなたに

まるで何かが始まるように
ふわりと落ちてきて
深く深くしみこんで

あたしは
愛を見つける

悦びにも満ちていて
哀しみにも満ちていて
きらきらしたり
色褪せたり

それでも絶え間なく
音は落ちてきて
心を満たす

ああ,あの日あたしが出逢った音は
ほんの始まりに過ぎなかったけれど
ずっとあたしの中に響き続けている
きっとそういうことだ

ここにも
あそこにも
音が落ちてくる

拾い集めて両手いっぱい
抱えきれなくなったら
ただ一つ
歌を歌えばいいんだよ

悦びにも満ちていて
哀しみにも満ちていて
きらきらしたり
色褪せたり

そんな歌を
歌えばいいんだよ

January 8, 2007

いつも,これまでも,これからも

私は,私であり続ける。

いい人間になりたいと努力しているけれど
努力が足りない,心して生きなさい,と誰かが言っている

決して今までの私を消し去ろうとしているわけではなく
なぜならそれは空しい努力だし
これまでの私も,私であるからだ。

つまり,これまでの反省の上に今とこれからが成り立つのだと理解する

心して生きよう
この世に生を受けた意味があることを
わかってしまった今では。

January 13, 2007

They are going ...

喪われ行くものを
喪われつつあることを感じながら
ただ黙って見送る作業というのは
実に
苦しくて苦しくて
切ない

I'll be seeing youなどと
歌ってみたところで
何の解決にもなりはしない

あたしは
そう,あたしはとても無力だ

まるで砂をすくうかのように
命が
記憶が
形あるものが
指の間から滑り落ちていく
手のひらに残るのは
おそらくは形の無い深い愛

誰かが微笑みをくれる
誰かは心の底からあたしを憎む
誰に対しても
愛を注ぐことは到底かなわずに
傷つけたり
傷つけられたり
愛されたり
愛したり
あたしは一体
何をしたいのだろう

あたしの心は実に狭くて
それゆえに
すべては喪われていくのだろうか?

笑って,と誰かが言うけれど
心の底から笑える日など
しばらくはありそうにない
張り付いたような笑顔と
いつも背中合わせの泣き出しそうな心

March 15, 2007

I'v got something

昨日の夜から頭痛を引きずって
一日中うつらうつらと浅い眠りに身を任せ
あれこれと夢を見た気がする
誰かが何か歌を歌っていた

それだけ覚えている

乗り越えられない試練は目の前に提示されないのだろうけれど
今回目の前にある厄介な代物を眺めているうちに
一体自分が何を目指しているのかがよくわからなくなった

苦しくて涙が出る

迷ったら,初心に帰ればいい

幼いころに聴いた歌声をかけてみる
目を閉じて深く息を吸う
音が声が歌が
私の中に深く深く沁み込んでいく

解放されて涙が出る

あの日彼女はあたしに告げた
「回り道をしていると思っていても,その間に得るものは沢山あるのよ」
そうかもしれない

今目の前にある試練は
今のあたしにはまったく意味が無い回り道だと思うけれど
苦しいと思うのはおそらく
あたしの直観のどこかがやるべきだと告げているからで


だいじょうぶ
まだ,やれる
あたしはあたしが目指す何かを
いつか見つけるだろう

おそらくそう遠くは無い日に

March 31, 2007

融けて還る日

このからだは
全てにつながっていて
このからだは
いつか自然の一部へと融けて還る

私の足は
足の裏の大地へと脈々とつながっていて
のぞめば広大な愛情をそこからからだという器に注ぎ込むことも出来る

私の手は
くうにただあるのではなくて
空へ大気へと脈々とつながっていて
のぞめば膨大な情熱をそこからからだという器に注ぎ込むことも出来る

私はそうやって沢山沢山注ぎ込んだ愛情や情熱を
やっぱりからだという器から大地へ空へと送り出す

自然と
地球と
宇宙と
もとい認識しうる全ての周囲と轟々とつながっていて

全てのものは私の中にあり
全てのものは私の外にある

私は融けて還る
あなたも融けて還る
喪われる肉体の行方は
大地であり
空であり
自然であり
地球であり
宇宙であり
認識しうる全ての周囲であり
そして私であり
あなたである

永訣の日は必ずやって来るだろうけれど
それは再会の約束でもある
融けて還り
全てとつながってより強い絆となる

April 13, 2007

いつのひか

いつのひか
またあなたと出会う日があるだろうか
晴れた日の昼下がり
電車に揺られてふとそう思う

公園近くを通り過ぎ
ホームへすべりこむと
はらはら
はらはらと
白い花弁が舞っていく

どうしてヒトは
優しさだけでは生きられないのだろう
憎しみあったり
傷つけあったり
いがみ合ったり
損なう感情よりも
何かを生み出す慈しみと愛情は
今朝目にした草花の芽に似て

思い出は
時間とともに厚みを増して
悲しみの涙を拭い去るかもしれない
誰かを想って
涙する夜は
長く切なく
それが愛情の涙であれば
まだ救いがある

何が大切か
見極めるチカラが欲しい
もっと単純で
もっと直観的で
もっとすばやくて
もっとダイレクトで

そんなことを言っても
つまるところは
愛だと知っているけれど

随分と
あなたに逢いに行っていない
毎年きらきらと桜の花になるあなたは
ここにあり
彼の地にあり

April 18, 2007

空の泣く

雨が降る
しとしとと
冷たい雨が降る

どうせならスコールのように
わくわくした雨であればいいのに

温かみもなく
さすような雫は
どうも気を滅入らす

こんな日は
ろくなことを考えないし
ろくなことが起こらない

あなたに逢いたい
否,逢いたくない

こんな寒さの中では
黙って暖めてくれるぬくもりが欲しい

さて
偽りのぬくもりと
真実の苦言

こんな雨の日に
染み入るのはどちらも同じ

どうせなら真実のぬくもりを選びたいところだが
なかなかどうしてうまい具合に出来ている

雨空を嘆いてみる
この寒さから閉じこもってみる

ねぇ,ヒトを優しい気持ちにさせるのは
そんな手段じゃ駄目なんだよ

追いやられた太陽が
そうつぶやいた

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